犬の口臭が気になる!口が臭い原因と対策まとめ

犬 素材
愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。2024年にはペット栄養管理士の資格も取得。

愛犬の口が臭いと気になりますよね。「何か体調に問題があるのでは?」と不安になってしまう方も多くいらっしゃるようです。

この記事では、犬の口が臭い原因と対策についてまとめました。

犬の口臭がひどい!口が臭い原因は?

犬の口の画像
犬の口臭には「口の中が不潔なこと」「胃腸の調子が悪いこと」「食べ物による影響」の3つの原因が考えられますが、「口の中が不潔なこと」によるニオイがほとんどです。

食べカスや雑菌が歯や歯肉の間にたまると歯垢となります。歯垢は雑菌の温床となることで雑菌が繁殖して、ニオイが発生するのです。

特ににおいがきつい場合は、歯垢が歯石化することにより歯周病を起こしている可能性が高いです。歯周病は、3歳以上の犬の約8割が起こしているともいわれています。特に小型犬では早い段階でおき、重症になりやすいので注意が必要です。

歯周病を放置するのはNG!

歯周病は放置すると、病状が体内にまで広がり内臓疾患を引き起こすこともあります。歯周病の炎症で歯ぐきが壊れ傷ができ、その傷から歯周病の菌が血管に入り、血管を通して全身に運ばれてしまいます。その結果、心臓や肝臓、腎臓などの臓器に菌が入り、炎症を起こすことがあります。また、歯周病を放置すると下顎が骨折したり、膿瘍が形成される根尖膿瘍という病気を併発することがあります。

「歯茎が赤く腫れ、場合によっては出血している」「歯がグラグラしている」「歯の色が黄色や茶色、黒色になっている」などの症状があれば、病院で診てもらうことがおすすめです。

口臭は病気の前兆ともいえますので、日頃からチェックしてあげてくださいね。

病気の可能性?

腎機能不全や肝機能不全、腸閉塞など、排出されるはずの毒素が体内に溜まってしまい口臭の原因になることがあります。

口臭以外の気になる変化があったときは、健康診断を兼ねて動物病院に連れて行きましょう。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
慢性腎臓病では腎臓が働かなくなり毒素が体にたまることで、口のニオイが臭くなることがあります。

犬の口臭、原因が胃腸や内臓の不調だった場合は?


歯のケアをしてもにおいが取れない場合は、胃腸や内臓が原因の可能性もあります。口臭がする犬の歯を、乾いたタオルで拭いてみてください。

タオルが臭くなければ胃腸から臭いがきている可能性があります。胃腸炎にかかっている、腸内環境が悪化している可能性があるので、獣医さんの診察を受けさせてくださいね。

家庭でできる対策は?

家庭でできる対策としては、プロバイオティクス(健康に有益な作用をもたらす生きた微生物)としてヨーグルトを食べさせることで腸内環境をサポートする方法がおすすめです。

人間用の無糖ヨーグルトでも代用できますが、愛犬がお腹を下す可能性もあるので犬用のヨーグルトをあげるようにしてくださいね。

また腸内細菌のバランスを正常に保つはたらきのあるサプリメントもおすすめです。乳酸菌や酵素を多く含むので、口臭だけでなく便秘や下痢も総合的にサポートしてくれます。

犬の口臭対策にできることは?

犬の画像

フードを替える

においの強い脂質やたんぱく質を多く摂取していると、口臭が強くなります。また脂質の過剰摂取により腸内細菌の数が変化し、腸内環境が悪化することもあります。

人間とは適切な食べ物が違うため、犬用の食事しか与えないことを心がけてあげてください。

ドライフードに含まれる油分と炭水化物は、口臭の原因となります。油分は口の中を酸化させ、臭いの原因になります。穀物などの炭水化物は口の中に残りやすく、歯垢の原因になります。

添加物のない天然由来成分で作られたドッグフードに替えるのがおすすめですよ。一気に全て替えると食べなくなってしまうかもしれませんので、徐々に混ぜながら1週間ほどかけてゆっくり替えてあげてくださいね。

歯磨き

代表的な口臭対策は「習慣的な歯磨き」ですが、人間用の歯磨き粉に配合されている「キシリトール」は犬や猫にとっては有毒です。

キシリトールはインスリンを大量に放出する作用があり、低血糖になる恐れがあります。

足元がふらついたり、けいれんを起こしたりすることもありますので、歯磨き粉を使う場合は人間用ではなくペット用のものを使用することをおすすめします。

歯磨きのやり方はこちらの記事を参考にしてくださいね。

歯磨きシート

歯磨きを嫌がる犬も、歯磨きシートであれば嫌がらないことがあります。愛犬が口で引っ張っても抜けないように指に固定して、軽く歯に触れる程度で強くゴシゴシとこすらないことがポイントです。

各種フレーバーがありますので、愛犬が好むシートを見つけてあげてくださいね。

歯磨きもできるおもちゃ

犬は本来、動物の肉や骨を食べる過程で口の中の汚れや食べカスを落とします。

動物の肉や骨を毎日食べていれば口内トラブルになりづらいですが、過剰の動物性脂質は腸内環境悪化の原因でもありますので、歯磨きにもなるおもちゃで口の中をキレイに保つことがおすすめです。

歯石除去施術

歯垢や歯石がにおいの原因の場合は、それらを取り除いてもらいます。病院で歯石を取り除いてもらう方法として、麻酔をかける場合と、無麻酔で取る場合があります。

麻酔をかけていないと犬が暴れる可能性があります。一方で麻酔が体に負担を与えることも指摘されています。老犬の場合は麻酔が体に負担を与える場合があるので、麻酔をかけた歯石除去ができないこともあります。

理想は、無麻酔での治療を熟知した、臨床獣医師さんに歯石を取ってもらうことです。

しかし日本では法律で許されていないにもかかわらず、トリマー、動物看護士、歯科衛生士さんが無麻酔で歯石を取り「顎の骨・歯を折る」といった弊害が生じているのが現状です。

歯石除去してもらう場合は、やはり信頼できる方にお願いするのが一番です。

歯石除去は保険対象外なので8,000~15,000円程度の費用がかかりますが、歯周病治療であれば保険がききますよ。

スプレー

歯磨きシートのように、犬の口臭対策用のスプレーも様々な種類が発売されています。中には、歯石除去に役立つスプレーもあります。

食事に混ぜるタイプ、口に直接吹きかけるタイプなど種類があるので、愛犬のコンディションに合わせて選んであげてくださいね。

歯垢除去施術のように即効性はありませんが、愛犬に不快感を与えにくい治療法なのでストレスを感じにくくおすすめです。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
愛犬に合う方法で口腔内のケアをしていくことが重要です。嫌がる方法は飼い主との信頼関係を崩す要因にもなるため、時間をかけて行っていきましょう。

まとめ

犬の口臭の原因は、食べ物や消化器の状態、病気が潜んでいるなど様々です。まずは、歯磨きを行ってそれでも臭いが落ちない場合はかかりつけの獣医さんに相談することをおすすめします。また、歯磨きは歯周病の予防にもなります。普段から気を付けることで他の併発してしまう病気の予防にもなるので、しっかり対策していきましょう。

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