愛犬の歯を見た時、根元が茶色く変色していてビックリしたことはありませんか。それはもしかしたら歯石かもしれません。
この記事では、柴犬の歯石ができる原因や除去方法、費用やリスクについてまとめました。
目次
歯石って何?
歯石とは、歯垢(=口内で繁殖した細菌の塊)が、唾液に含まれるカルシウムなどと結合して石灰化したものです。
硬くて歯にこびりついているため、通常の歯みがきでは落とせません。
犬の歯は本来白いものなので、茶色く変色していたら歯石がたまっている可能性がありますよ。
歯石ができる原因は?
犬の口内は、pH8.5~9.0のアルカリ性に保たれています。
アルカリ性は歯垢が石灰化するのが早いという特徴があり、犬の歯垢は2~3日で歯石化します。
歯に付いた歯垢を落とさずそのままにしておくと、あっという間に歯石になってしまいますよ。
柴犬の歯石取り、自宅でもできる?
自宅で愛犬の歯石取りをすることは、おすすめしません。
歯石取り用のグッズは販売されていますが、難易度が高いため病院でやってもらうようにしてください。
一歩間違えれば、怪我だけでなく愛犬がトラウマを抱えてしまうかもしれません。
柴犬の歯石取り、獣医さんにお願いするといくらかかる?
犬の歯石取りは、犬に麻酔するかしないかによって費用に差が出ます。
麻酔あり
全身麻酔をして、超音波スケーラーで除去する方法です。
歯石の除去だけでなく、事前の検査や麻酔の費用もかかるため高額になりますが、歯の隅々まできれいにすることができますよ。
柴犬の体格(10kg前後)であれば、一般的に3~5万円ほどかかります。歯の状態が悪く抜歯などの処置が必要な場合は、更に高額になることもあります。
麻酔なし
器具を用いて歯石を削り、研磨剤入りのクリームで歯の表面をみがきます。歯周病が進行していない歯が対象となります。
一般的に3000~10000円ほどで、麻酔ありの処置と比べるとリーズナブルです。しかし、動かないようにしっかり保定する必要があり、大人しい犬でないとできない場合があります。
また、無麻酔の歯石取りは歯の表面のみに限られます。歯の裏側や歯周ポケットの歯石は除去できないため、完全にきれいにはなりません。
柴犬の歯石取り、リスクはある?
愛犬の健康のために取ってあげたい歯石ですが、実はリスクもあります。
麻酔ありのリスク
歯石を取る時の麻酔は全身麻酔です。全身麻酔には副作用の可能性があり、犬の体に大きな負担がかかります。
最悪の場合死に至るケースも考えられるので、体力が低下しているシニア犬や持病がある犬は特に注意が必要ですよ。
心臓疾患、呼吸器疾患、肝機能障害、肥満といった症状がある場合、麻酔を受けられないこともあります。
麻酔なしのリスク
麻酔せずに処置をすると、犬が嫌がって暴れることがあります。歯石除去に使う器具の中には鋭利なものもあるので、犬の体に刺さると危険です。
また、臆病なところがある柴犬は、押さえつけられて処置されることに恐怖を感じ、それがきっかけで病院が嫌いになったり、口を触らせなくなったりします。
一度苦手意識を持ってしまうと、お家でのケアが難しくなってしまいます。
柴犬の歯石、そのままにしておくとどんな影響がある?
歯石の表面はザラザラしていて、歯垢がつきやすい状態です。
歯石の上についた歯垢がまた歯石になり、どんどん分厚くなるという悪循環が起こります。
そのまま放置していると歯周病の発症や、口内の細菌が毛細血管から全身へ広がり様々な内臓の病気になる可能性も考えられますよ。
毎日のケアで歯石をゼロに!
歯石はお口のトラブルだけでなく、大病へと発展するおそれがある怖いものです。
除去するにはお金がかかるし、愛犬の負担も大きくなってしまいます。なるべく歯石がたまらないように、日頃からケアしてあげたいですよね。
ずっと健康でいるために、毎日の歯みがきを習慣にしてみてくださいね。