テレビや漫画で「猫が美味しそうにミルクを飲んでいる」姿を見たことがある人も多いかもしれません。哺乳瓶をくわえてミルクを飲む姿は、かわいらしいですよね。
ただし、ミルクといっても、普通の牛乳を猫にそのまま与えてはいけません。体調に悪影響を及ぼす可能性があるからです。
今回は、猫に牛乳を飲ませてはいけない理由や、どうしても牛乳を飲ませたいときの注意点、猫専用のおすすめ牛乳などをご紹介します。
猫に牛乳を飲ませてはいけない理由は?
牛乳には、カルシウムをはじめ、たんぱく質や脂肪、ビタミン類など、猫の体に必要な栄養が含まれているため、健康のために飲ませてあげたいと考える人もいるかもしれません。
しかし、猫の体内には、牛乳に含まれている「乳糖」という成分を分解する「ラクターゼ」という酵素が不足しているため、牛乳をうまく消化・吸収できず、下痢を引き起こすことがあるのです。
ヒトが牛乳を飲んだときも、お腹がゴロゴロとする場合がありますが、これも同じように乳糖をうまく分解できていないことが原因の一つです。
ただし、猫が牛乳を飲んだからといって、必ず下痢になるわけではなく、個体によって差があります。また、飲む量や牛乳の温度によっても違いがあるため、一概にはいえません。
一般的には、子猫や老猫が牛乳を飲むと下痢になりやすいので、普通の牛乳は控えておくと安心です。
猫に牛乳を飲ませたいときは?
牛乳自体は猫の好物なので、できれば飲ませてあげたくなりますよね。どうしても与えたいときは、水で薄め、少量ずつ飲ませてあげましょう。
また、雪印メグミルクから販売されている「アカディ」は乳糖を80%カットした商品なので、それを飲ませてあげるのも一つの方法です。
猫に牛乳を飲ませるときの注意点は?
普段から猫の様子や便の状態を観察し、猫が健康な状態のときだけ、与えるようにしてください。また、いきなりたくさん与えず、少しずつ量を増やしていきましょう。
また、牛乳の温度も大切です。冷蔵庫に入れた牛乳を出して、すぐに与えると冷たすぎるので、常温にしてから飲ませてあげてくださいね。自然に常温になるまで待てないときは、レンジで軽く温めましょう。
猫に牛乳を与えるときは体調を考えて
猫も人間と同じで個体差があるため、普通に牛乳を飲んでも下痢を起さないこともあります。ただ、かわいい愛猫には、できるだけ健康でいてほしいですよね。
牛乳は猫の好物でもあるので、完全に良くないものとはいえませんが、与えるときには猫の体調に十分気を配る必要があります。また、猫専用の牛乳を飲ませてあげた方が安心なので、一度試してみるのもいいですね。