猫の室内飼いはストレスが溜まる?方法やコツ、夏の注意点は?

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愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。2024年にはペット栄養管理士の資格も取得。

猫の室内飼いは、一見して「狭いところに猫を閉じ込めて、かわいそう」と思われるかもしれませんが、猫と人間のどちらにとってもメリットの大きいものです。怪我や病気、誤飲の恐れが少なく安心して留守番させることができますよ。

この記事では、猫の室内飼いの方法やコツ、夏の注意点をまとめました。

猫の室内飼いはストレスが溜まる?メリット、デメリットは?

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猫は一生を通じて、室内だけで幸せに暮らしていくことのできる生き物です。「外に出られないのはかわいそう」と考える方は多いですが、猫は本来、慣れ親しんだ狭い縄張りの中だけで暮らす生き物ですから、室内だけで飼うことには問題ありませんよ。

 

室内飼いのメリットは?

室内飼いの最大のメリットは、猫の体調不良の原因となるウイルスや寄生虫との接触が避けられることです。

動物病院にやってくる猫の実に70%は外で過ごす猫だといわれており、猫が外に出ると、他の猫との縄張り争いでケガをしたり、交通事故に巻き込まれたり、病気にかかったりすることで猫の寿命にも関わります。

また、避妊手術をしていない場合、望まない妊娠をする恐れもあります。

 

室内飼いのデメリットは?

室内飼いのデメリットは、特にありません。人間が快適に感じる室内は、猫も同じように快適に感じます。

運動不足を心配する方もいるかもしれませんが、猫は平面よりも立体的な運動を好みます。室内でもキャットタワーを設置してあげたり、定期的におもちゃで遊んであげたりすることで、運動量的にも満足してくれますよ。

 

猫の室内飼いのポイント

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室内飼いをする上で特に大切にしたいのは、「事故や病気から守る」という観点です。室内は家の外より安全であるとはいえ、時として何らかの事故は起こるものです。

以下、猫の室内飼いにおいて考えられるトラブルを項目別にまとめました。

 

室内で事故の多い場所に注意しよう

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お湯を張ったバスタブ、窓やドア、電気のコード、ガスコンロやストーブなど熱の出るものの近くは特に事故の起こりやすい場所です。危ない場所には猫を近づけないようにしましょう。日頃から猫の行動を観察して危険を予測し、対策を練ってくださいね。

室内で発生しやすい誤飲・誤食事故から守るためには

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誤飲・誤食は猫に多い事故の一つです。

タマネギやチョコレート、植木、活け花をかじって中毒を起こしたり、ビニール袋を飲み込んで健康被害を引き起こしたりしないよう、猫が口に入れたら困るものは、猫の手が届かないような場所に保存するようにしましょう。

猫の室内飼い、夏や冬の注意点は?

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季節によっては室内であっても、人間が不快に感じる気温の場合は猫が過ごしやすくなるような対策が必要です。

 

夏場の注意点は?

夏場に最も気をつけたいのが熱中症です。猫の熱中症の多くは、気温が30度を超え続ける時期に部屋を締め切っていることによって起こります。

飼い主が旅行などで長期間不在にしているときが最も危険です。やむを得ず、飼い主がいない時間が長くなってしまいそうなときは、猫が嫌いなクーラーは避け、猫が脱走しない程度に窓を開けておき、換気するようにしましょう。

また水を入れて凍らせたペットボトルや、ペット用の冷却シートを猫のお気に入りの場所の近くに置いておくのもおすすめです。夏場に宿泊の旅行に行くときは一緒に連れて行ってあげるか、友達に預けるかした方が安心ですね。

 

冬場の注意点は?

冬は猫が暖を取れる場所が必要不可欠です。人間の毛布などを利用しても構いませんが、猫にとってお気に入りの場所に猫用ベッドを置き、ペット用のヒーターを設置するのが理想的です。

ストーブやファンヒーターなどの暖房器具を使う場合はヤケドなどの思わぬ事故が起こらぬよう、必ず飼い主の目の届くところに設置しましょう。

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