秋田犬=凶暴というイメージを持っている人も多いのではないでしょうか。
確かに過去には闘犬として活躍していた時代もありますが、本来の秋田犬は純朴で優しく、飼い主さんに寄り添うなど「忠犬ハチ公」のようなパートナーになってくれる犬種ですよ。
この記事では、秋田犬の歴史や、天然記念物に登録されるまでの歴史をまとめました。
秋田犬の犬種の歴史は?
秋田犬の祖先は、日本の秋田地方で古くからクマ猟で活躍していたマタギ犬です。
1868年以降に土佐やマスティフとの交雑が進み大型化したものの、1919年に天然記念物保存法が発令されたことを受けて大型日本犬として改良保存が図られました。
加速する交雑化
しかし、第2次世界大戦(1939~1945年)中に軍用犬のジャーマン・シェパード以外の犬には捕獲命令が出たことで、またしても交雑が加速化することとなります。
1945年の終戦後には、純粋な秋田犬は大幅に数を減らしタイプも混迷の様相を呈していましたよ。
この現状に心を痛めた心ある犬識者が、マタギ秋田タイプの犬たちを繁殖に使い外来犬の特質を取り除くことに努めた結果、今日の大型犬種として固定化された秋田犬が誕生したのです。
秋田犬は今も凶暴なの?
愛犬の性格がどうなるかは、子犬期(1歳まで)のしつけ次第です。理由なく無差別に人を襲うことはまずありません。
確かに2012年12月にはイギリスの「チェスターフィールド」という町で秋田犬に噛みつかれ、100針の大怪我を負った事件が起こっています。
しかし、これは飼い主家族を守ろうとする「気持ちの強さ」や運動不足による「ストレス」が、内に秘めた凶暴性をのぞかせるトリガー(引き金)になってしまった可能性があるのです。
秋田犬は国の天然記念物?
秋田犬は、日本原産の日本犬7犬種のうちの1種です。
1931年7月に天然記念物に指定されてから、愛好家たちによって改良が加えられ現在の秋田犬の容姿に固定されました。
時を同じくして、亡くなった主人を渋谷駅で待ち続けた忠犬ハチ公の話が新聞やラジオで広がったことも、秋田犬を一躍有名にするきっかけになりましたよ。
凶暴な性格は防衛本能から
秋田犬は素朴で愛着ある見た目をしていますが、他人に対する警戒心が強く、飼い主を守ろうとする防衛本能が高い犬種です。
愛犬が人間社会に順応できるように、飼い主さんが責任を持ってきちんとしつけを行うことを心がけることが大切ですよ。