犬にも、猫と同様にヒゲが生えています。
猫は周りとの距離感を測ったり平衡感覚を捉えたりのためにヒゲを使っていますが、犬のヒゲはどんな役割を果たしているのでしょうか?カットするとどのような影響があるのでしょうか?
この記事では、犬のヒゲの役割やカットしてはいけない理由についてまとめました。ぜひ参考にしてくださいね。
そもそも犬のヒゲってなに?
ヒゲは触毛と呼ばれる太くてかたい特殊な毛で筋肉で動かすことができます。
根元には感覚器があり、血管や神経が通っています。
年に2回ほどの期間で自然に生え変わります。
犬のヒゲの役割とは?
周りを察知する
平衡感覚を保つ
犬のヒゲには猫のヒゲと同じように周囲の障害物を感知したり、平衡感覚を保ったりする役割があります。
猫のヒゲほど敏感ではありませんが、ヒゲを触られることを嫌がる犬も多いですよ。
ヒゲってそんなに重要?
ヒゲの重要性は、歳を重ねることによってさらに増します。
シニアになると視力も低下してくるため、ヒゲを駆使して周りを察知しなければならなくなります。
ヒゲのカットについては賛否両論があるようですが、やむを得ない場合を除き、ヒゲのカットはおすすめしません。
ヒゲが長い犬種は?
ブービエ・デ・フランダース
シュナウザー
ラサアプソ
バルビ
ビアデッドコリー
顔にある長い口ヒゲが特徴的で、「ヒゲ犬」と呼ばれる犬種がいます。
ブービエ・デ・フランダースやシュナウザー、ラサ・アプソ、バルビ、ビアーデッドコリーらはその長いヒゲがトレードマークとなっています。
ブービエ・デ・フランダース
シュナウザー
ラサアプソ
バルビ
ビアデッドコリー
犬のヒゲはカットしちゃダメ!その理由とは?
目を守る
位置の把握
センサー
感情表現
理由1:目を守る
犬はヒゲを触られると、反射的に目をつむります。右側のヒゲに触ったら右側の目を、左側のヒゲに触ったら左側の目を反射的につむる事が多いですよ。
自然界でも、草むらや藪などが目を傷つけないように、ヒゲに何かが当たると目をつむる反応をします。異物が近づいていることをヒゲで感じとり、目をつむることで守っているのかもしれませんね。
理由2:位置を把握する
犬の目は他の動物と比べるとあまり良くないため、近くの物はヒゲで位置を把握しています。
食事の時はヒゲや嗅覚を使って、食べ物の位置を感じ取っていますよ。万が一、ヒゲをカットしてしまったとしても、持ち前の適応力があるので食事ができなくなるということはありません。安心してくださいね。
理由3:センサー
犬のヒゲには、空気の流れを感知するセンサーの役割もあります。ヒゲの感度は皮膚よりも敏感で、温度や湿度、風向きなどを感知することができますよ。
周りが見にくい暗い場所ではヒゲがセンサーの役割を果たしているので、ヒゲを切ると動きが鈍くなるだけでなく、暗闇で動けなくなってしまうことがあります。
視力が低下する老犬にとっては、最も大切なセンサーともいえますね。
理由4:感情表現のため
犬は、感情表現にヒゲを活用します。
興奮、緊張しているときはヒゲがピンと前向き、リラックスしていればヒゲは下向きになりますよ。
犬のヒゲはとても大事!
犬のヒゲは猫のヒゲに比べ機能が退化しているとされていますが、生活していく上で欠かせない重要な器官の1つであることに変わりはありません。
トリミングなどでヒゲのカットを勧められる場合もありますが、これは見た目を重視しての提案が多いようです。
決してヒゲが必要ないというわけではないので、やむを得ない場合を除き、ヒゲのカットはしないことをおすすめします。