糖尿病の猫の食事はどうする?食事の注意点は?

肥満猫
愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。2024年にはペット栄養管理士の資格も取得。

糖尿病というと人間がかかる病気のイメージが強いかもしれませんが、猫も糖尿病になることがあります。

糖尿病を発症すると、インスリン注射を行う治療のほかに、食事にも気をつける必要があります。

この記事では、猫が糖尿病になったときの食事についてまとめました。

猫の糖尿病は食事も関係している?

猫

糖尿病とはインスリンが分泌されない、もしくはインスリンが効かなくなる病気です。インスリンは、糖類を体に取り込む働きをしているので、インスリンが機能しないと、糖が血液中に多く残ってしまい、血糖値が高くなってしまうのです。

動物の糖尿病は、人と同じようにⅠ型とⅡ型があります。

すい臓から分泌される「インスリン」というホルモンが十分に分泌されなくなるⅠ型糖尿病と、インスリンが分泌されていても体がうまく反応しないⅡ型糖尿病の二つあります。どちらの糖尿病もインスリン不足から血糖値の高い状態が続いてしまい、代謝異常を起こします。猫はⅡ型糖尿病が多いです。

糖尿病の原因は様々あり、病気から併発することもありますが、猫の糖尿病では運動不足や食事が糖尿病を引き起こすことが多いです。

 

早食い

早食いをすると、すい臓から大量のインスリンが分泌されるようになります。

インスリンが何度も大量に分泌されると細胞のインスリンに対する反応が鈍くなるため、常に高血糖の状態になってしまい糖尿病を発症します。

 

肥満

食べ過ぎや運動不足などで肥満になると、糖尿病になりやすくなります。

肥満になると「血糖の処理能力が低下する」「インスリンが効きにくくなる」などの弊害が出るため、糖尿病を発症するリスクが高まります。

 

猫が糖尿病になったら、食事は何を食べればいいの?

猫が糖尿病になると、血糖値をコントロールする必要があります。高タンパク質、低カロリーの「療法食」とよばれるキャットフードを食べるのが基本です。

ただし、食べる量や食べ方には個体差があり、活動量によっても異なるため、獣医師と相談しながら与えるようにしてください。

 

猫の糖尿病で食事の注意点は?

猫

糖尿病になったときだけではありませんが、食べすぎないように注意が必要です。

食事を小分けにして与えるようにしましょう。タイマー設定できる自動給餌器を利用するのもおすすめです。

水を制限する必要はないので、十分に与えてあげてくださいね。

おやつやトッピングをしたい場合は、獣医さんや動物看護師さんとしっかり相談して与えるようにしましょう。

 

猫の糖尿病は食事のケアも大切

猫

肥満や加齢、病気など糖尿病を発症する原因は様々ですが、糖尿病を発症した場合も、日常生活を見直すことが大切です。食事で糖尿病が完治するわけではありませんが、血糖値を抑えることができれば、投与するインスリンの量が減ることもあります。

食事の内容や食べ方に気をつけながら、愛猫との生活を楽しめるといいですね。

関連記事