猫伝染性腹膜炎・FIP、症状や原因は?診断や治療、対策、注意することは?

猫 病気

猫伝染性腹膜炎・FIPは完治が難しく、命に関わる恐ろしい病気です。

この記事では、猫の猫伝染性腹膜炎の症状・原因・診断法・治療法・対策・注意点についてまとめました。

猫伝染性腹膜炎・FIP、症状は?

猫 病気

猫伝染性腹膜炎の症状

腹水(腹に水がたまる)
高熱
黄疸(黄色に変色)

発症すると血管が炎症を起こし、進行すると99%の確率で死に至ります。

炎症が起きると血管からタンパク質を含んだ水が漏れ出て、腹・胸・体のすき間にたまっていきます。また地肌や白目の部分が黄色くなり、尿が山吹色になることもあります。

感染症にかかっていたり、持病があったりすると進行が早まります。症状はウェットタイプ(湿性型・滲出型)とドライタイプ(乾性型・非滲出型)に分けられます。

 

ウェットタイプ

ウェットタイプの症状

腹水
高熱
黄疸

初期症状として高熱、黄疸が現れ、同時に腹水もみられます。

また水分で腸が圧迫され、げりや便秘になることもあります。水分が体の隙間に流れ出て、徐々に胸や心臓を圧迫し、呼吸困難になり亡くなることがあります。

 

ドライタイプ

ドライタイプの症状

食欲不振・体重減少
肉芽腫性の腫瘍
運動神経系や目に炎症

腫瘍と呼ばれる、かたまりが腎臓・肝臓・腸にできます。運動神経系や目に炎症が起きると、歩行困難になったり失明に近い状況になったりします。

ドライタイプは、ウェットタイプから進行して発症することが多く、発症すると数日から数ヶ月でほとんど亡くなってしまいます。

 

猫伝染性腹膜炎・FIP、原因は?

猫

猫伝染性腹膜炎の原因

猫伝染性腹膜炎ウイルス
(コロナウイルス)

コロナウイルスの接触感染

「コロナウイルス」を感染している猫は多いですが、基本的には症状が無く、生活に支障はありません。

ウイルスは感染した猫のウンチ・オシッコ・だ液・鼻水などに含まれています。傷口からや、猫同士のなめ合い・グルーミングによって感染することがあります。

 

突然変異

コロナウイルスが何らかの理由で猫伝染性腹膜炎ウイルスに変化し、発症します。ストレスや免疫力の低下が発症する原因でないか、と考えられています。

その他、3ヶ月から3歳の若い猫、10歳以上の高齢な猫といった、免疫力が低い猫はかかりやすいといわれています。

 

猫伝染性腹膜炎・FIP、診断方法は?

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症状が出ている場合と、出ていない場合で診断法は分けられます。

 

症状あり

見た目的に腹水がたまっていたり黄疸があったりする場合には血液検査をします。検査で高蛋白血症と分かったら、猫伝染性腹膜炎であるとして仮の診断がされます。

続いて猫伝染性腹膜炎(FIP)の抗体を測定し高い数値が出れば、猫伝染性腹膜炎を発症していると確定します。

 

症状なし

無症状であれば、FIP抗体の測定と、コロナウイルスが陽性か陰性かの検査をします。抗体の値が低く、ウイルスが陰性であれば問題はありません。

コロナウイルスに感染していると抗体の値は高く出ますし、高くてもFIPに変異していないかもしれません。確かな判断ができないときは3ヶ月後にもう一度検査します。

1回目よりも数値が高ければFIPと診断されます。低ければただのコロナウイルスとおもわれ、心配はありません。しかしコロナウイルスがのちにFIPになる可能性は残ります。

 

猫伝染性腹膜炎・FIP、治療はどのように行う?

猫

猫伝染性腹膜炎の治療法

抗炎症剤・ステロイド
抗生剤(テトラサイクリン系やマクロライド系)
抗ウイルス剤・インターフェロン

猫伝染性腹膜炎は完治が難しい病気で、一度症状が治ったら再発をしないように管理します。

血管炎を抑えられると一時的に症状が軽くなります。炎症を抑えるために、強力な抗炎症剤であるステロイドが主に使われます。

菌の増殖を抑えるために、テトラサイクリン系やマクロライド系の抗生剤が併用されます。抗ウィルス剤であるインターフェロンが使われることもありますね。

再発してしまうと、ステロイドが効かず、猫は多臓器不全を起こし短期間で亡くなってしまいます。再発はドライタイプで現れることが多いようです。

 

猫伝染性腹膜炎・FIP、対策はできる?

猫

ストレスや免疫力の低下が原因と考えられます。飼い主さんがたくさん遊んだりかまったりしてあげることで、愛猫のストレスを発散できますよ。

普段あげるキャットフードで免疫力を高めるサポートができます。こちらの記事では免疫力アップにおすすめのキャットフードを紹介していますよ。

 

猫伝染性腹膜炎・FIP、飼い主が注意することは?

猫

注意すること

ストレスの少ない生活
免疫力が落ちない食事
室内飼い

飼い主さんが愛猫のストレスや免疫に気をつかってあげると、発症しにくくなります。また他の猫との接触によるコロナウイルスの感染から守るためにも室内飼いが推奨されます。

 

猫伝染性腹膜炎・FIP、かかりやすい猫種は?

ロシアンブルー

猫伝染性腹膜炎にかかりやすい猫種

純血種

アメリカンショートヘアやペルシャ、ロシアンブルーなどが純血種の中で代表的ですね。純血種の多くの猫は、コロナウイルスを持っているため発症しやすいようです。

 

わからないことが多い病気

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猫伝染性腹膜炎(FIP)は完治が難しい病気で、命に関わる恐ろしい病気です。

ストレスを減らすことで、発症のリスクを下げることができますので、たくさん遊んであげてくださいね。

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