ワイルドな猫として有名なサバンナキャットは、飼育許可が必要な野性味の残ったサーバルキャットとイエネコの交配種です。日本では珍しい猫種のため、飼いたいと思ってもなかなか購入に踏み切れない方も多いのではないでしょうか。
この記事ではサバンナキャットの性格、体重や被毛の特徴、寿命、病気、飼い方や歴史についてまとめました。
目次
サバンナキャット、歴史は?
最初のサバンナは、1980年代にベンガル猫のブリーダーだったジュディー・フランクが、野生のアフリカンサーバルのオスと飼い猫のメスのシャムを交配させて誕生しました。
その後パトリック・ケリー、ジョイス・スルーフという2人のブリーダーが研究を重ね、TICA品種標準を作成、1996年に現在のサバンナキャットの原型が完成しました。
サバンナは2001年にTICAに登録を承認され、2012年にはTICAによってチャンピオンシップステータスに承認されました。
出典:TICA「Savannah Breed」、タムシン・ピッケラル著/五十嵐友子訳/アストリッド・ハリソン写真「世界で一番美しい猫の図鑑」
サバンナキャット、性格は?
人懐っこくて甘えん坊
賢く社交的
運動・水遊び好き
人懐っこくて甘えん坊
猛獣の血を引くサバンナキャットですが、実はかなり人懐っこく甘えん坊な性格です。また、飼い主に対してはまるで犬のように従順な一面も持ち合わせています。
賢く社交的
サバンナキャットは社交的で、子供とも問題なく触れあってくれます。まさに、ペット向きの猫種といえますね。
また、個体差はありますがドアを開けたり、蛇口をひねって水を出したりといった高度ないたずらも覚えてしまう賢い猫種でもあります。
「寂しさ」や「嫉妬」から繋がる行動だとされているので、しっかり愛情を注ぎながら生活してあげてくださいね。
運動・水遊び好き
その体格の良さから、運動することが大好きです。犬のようにハーネスやリードをつけて外に出かけることもできます。
水遊びも大好きなので、個体によっては飼い主と一緒にシャワーを浴びるサバンナキャットもいるそうです。
サバンナキャット、体重や被毛の特徴は?
体重 6~13kg
体長 50~80㎝
被毛 短毛
被毛カラー ブラウンスポテッドタビー、シルバースポテッドタビー、ブラックスモーク、ブラック
サバンナキャットは体長50~80㎝、体重はオスが7~13kgでメスが6~10kgもある大きな猫種です。イエネコよりも一回り大きな体型をしています。
個体によっては、オスとメスの両方が体重10kgを超える場合もあるようです。
見た目の特徴
細身の筋肉質な体型をしています。肩を揺らして歩く姿や、4mという距離を飛び越えてしまえる運動能力から、野性味あふれる猫と言えますね。
被毛の特徴
被毛カラーは、色々な猫と交配されることで、豊富なカラー展開となっているようですが、公認されているカラーは「ブラウンスポテッドタビー」や「シルバースポテッドタビー」「ブラックスモーク」「ブラック」となっています。
短毛でやわらかいアンダーコートも特徴的です。
サバンナキャット、寿命や気をつけたい病気は?
寿命
17~20年
猫本来の野性的な一面をもつサバンナキャットは健康的で寿命が長く17~20年といわれています。
サーバルキャットの寿命は30年と言われており、その猫の血を引き継いでいるからか一般的な猫よりも寿命が長い傾向にあるようです。
病気
泌尿器系疾患
サバンナキャットは病気に強く、ほとんど感染症や親からの遺伝性疾患にかかりません。
猫全般的に気をつけるべき「泌尿器系疾患」の病気には注意が必要です。食事バランスと綺麗な水を与え、ストレスを溜めない生活をさせてあげることが予防になります。
運動能力が高いので、高タンパク質で高カロリーな食事を心がけてあげてくださいね。
サバンナキャット、飼育には許可が必要?販売価格は?
申請が必要な第1世代「F1」
サバンナキャットの血の濃さは「F1」~「F7」で表わされ、数字が小さくなるほどサーバルキャットの遺伝子を濃く受け継いでいることになります。
2020年6月から、第1世代の「F1」に関しては「特定動物」としての届け出が必要になりました。
「特定動物」とは、人に危害を加える恐れがある可能性のある動物のことです。F2以降のサバンナキャットには関しては特定動物ではなく、イエネコとして許可がなくても飼育できます。
「F1」のサバンナキャットはとても希少で一番大きく成長し、日本には数頭しかいないとされています。「F2」~「F7」の体の大きさはバラバラです。
販売価格
販売価格も血の濃さによって差があります。以下に値段相場をまとめました。
販売価格(参考値) | |
---|---|
F1~F4 | 100~600万円 |
F5~F6 | 20~30万円 |
F7 | 10~20万円 |
価格はあくまで参考値であり、F5のサバンナキャットでも「ショウブリードタイプ」は50万円ほどの値が付くこともあります。
サバンナキャット、飼い方は?迎え入れ方法は?
飼い方
ルールに従った飼育環境を
専用のケージを購入したり、外への飛び出しに注意が必要です。人の出入りが多い場所では、特に気を付けなければなりません。
「F1」の個体以外は自治体によって届け出が必要な場合もあります。飼育環境のルールがあるので、しっかり確認し準備しましょう。
運動ができる環境
運動神経がバツグンなサバンナキャットであり、運動不足はストレスを溜めてしまうかもしれません。広く走り回れるスペースや、しっかり固定できるキャットタワーの設置など、十分に運動できる環境を作ってあげましょう。
目を離さない
子供と過ごしても問題がないとはいえ、普通の猫よりも野性味がありハンティング能力も高い猫です。目の届かない場所で子供や小動物だけといった空間は避けた方が無難ですよ。
定期的なお手入れ
サバンナキャットは短毛なので、お手入れは難しくありません。スキンシップや健康状態の確認を兼ねて、週に1回はブラッシングなどでケアしてあげてください。
水遊びを好み猫なので、シャンプーなども難しくないでしょう。
食事・キャットフード
成長期には、体づくり・多くのエネルギー摂取のため、高タンパク質なフードを与えて下さい。不足すると免疫力が低下し、感染症や病気になりやすい体になってしまいます。
成猫期以降は食事量をコントロールし、肥満にならないよう気を付けましょう。
迎え入れ方法
サバンナキャットを迎え入れる方法としては、「ブリーダー」を利用しましょう。豊富な知識を持ったブリーダーであれば、飼い方の注意点を教えてもらえます。
事前に気になることも確認できますので、安心して迎え入れることができます。ペットショップではほとんど出会うことができません。
サバンナキャット、おすすめのキャットフードは?
サバンナキャットは野生のサーバルキャットと家猫の交配種であり、活発でエネルギッシュな性格を持つ猫です。栄養バランスの取れた高品質のキャットフードを選ぶことが重要です。
以下に、一般的な基準に基づいたサバンナキャット向けのキャットフードの選び方のポイントをいくつかご紹介します。
動物性タンパク質の豊富なフード
サバンナキャットは肉食性の傾向が強く、タンパク質を必要とします。動物性タンパク質(鶏肉、魚、肉など)を主成分として含むキャットフードを選ぶことが良いでしょう。
適切な栄養バランス
キャットフードは、必要な栄養素をバランス良く含んでいることが重要です。
タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなどの栄養素が適切に配合されているフードを選びましょう。
無添加もしくは自然食材
人工的な着色料や保存料、防腐剤などが含まれていない自然な食材を使用したキャットフードを選ぶことが望ましいです。
グレインフリー
サバンナキャットは野生の祖先に由来している猫種で、穀物の消化が苦手な子もいます。
肉や魚が主原料で、グレインフリーのキャットフードを選ぶのをおすすめします。
猛獣の血を引く、家族思いの優しい猫
いかがでしたでしょうか?
サバンナキャットは凛々しい顔立ちをして怖そうな見た目をしていますが、実は人懐っこくて飼いやすい猫です。ただ、価格相場はかなり高く飼育条件も厳しいので、セレブに愛される猫として地位を確立しつつあります。
迎え入れる際は、自治体への飼育の確認を怠らないようにして下さいね。
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