ジャパニーズボブテイルは日本原産のイエネコで、しっぽの短い猫種です。招き猫のモデルになった猫とも言われています。
この記事では、ジャパニーズボブテイルの歴史や性格、特徴や被毛の色、しつけや餌についてまとめました。
目次
ジャパニーズボブテイル、歴史は?
ジャパニーズボブテイルの歴史は古く、6世紀頃までに中国から日本にきたとされており、陶器や皿、浮世絵や絵画などの美術品に姿が描かれています。
17世紀頃には「三毛猫」と呼ばれる白・赤・黒の組み合わせの個体の絵がよく描かれていました。招き猫のモデルにもなったと言われている猫種でもあります。
本格的に繁殖が始まったのは1960年代のアメリカ合衆国でのことでした。
「アビシニアン」のブリーダーである「エリザベス・フローレット」が純血のジャパニーズボブテイルを3匹輸入して交配を行います。産まれた猫たちは「アメリカン・ライン」と呼ばれ、アメリカでのスタンダードが作られました。
その後アメリカでは1976年に公認を受けましたが、イギリスではまだ個体数の関係で公認を受けられていません。
ジャパニーズボブテイル、特徴は?
尻尾
ジャパニーズボブテイルの特徴はしっぽの短さです。長さは5〜7cmほどで、座っている時は丸く巻き込まれているので、まるで生えていないようにみえます。形は一匹ずつ異なります。
丸まっているしっぽには、柔軟性がなく関節で固まっています。
マンクスという犬種としっぽの特徴が似ていますが、マンクスとは違い「劣性遺伝」によるものであることが分かっています。
ジャパニーズボブテイル同士の交配でなければ、しっぽの短い個体は誕生しません。
体重や大きさ
体は中型でフォーリンタイプ、成猫の体重は3〜4.5kgほどになります。
スレンダーな体格で、ほどよく筋肉もついています。前脚より後ろ脚が長く、頭はゆるやかな丸みを帯びた逆三角形をしています。
脚がまっすぐで、胴体に対して垂直に近いため、真横からみると長方形のプロポーションとなっています。
毛色は?黒もいる?
被毛は、短毛種と長毛種がいます。長毛種は突然変異的に発生したと考えられています。
カラーは、ブラック、ホワイト、レッド、ブルー、クリームなど多くが認められています。
パターンも種類が多く、ソリッド、タビ−、キャリコ&バイカラー、パーティーカラーなどが存在します。眼の色は毛色に準じて、ブルー系やグリーン系、イエローからカッパー、オッドアイなど種類が豊富です。
また、なめらかで柔らかく、抜けにくい毛質はまるでシルクのようです。
ジャパニーズボブテイル、性格は?
穏やかで優しい
社交性が高い
好奇心旺盛
穏やかで優しい
ジャパニーズボブテイルは穏やかで人懐っこい性格をしています。人見知りをせず、新しい環境への適応能力も高いので、飼いやすい猫種です。
子猫の面倒をよく見たり、家族思いで優しい猫種なのです。
社交性が高い
ジャパニーズボブテイルは社交性が高い性格をしています。そのため、他の動物たちとも仲良くすることができます。
多頭飼育の環境でも争うことはしないでしょう。賢く順応性もが高い猫です。
好奇心旺盛
運動能力が高いので活発で遊ぶことが大好きです。子どもとボール遊びをしたり、中には水遊びを好むジャパニーズボブテイルもいます。
ジャパニーズボブテイル、飼い方は?
運動ができる環境
しつけは子猫の頃から
定期的なお手入れ
運動ができる環境
ジャパニーズボブテイルは筋肉質で引き締まった体つきですが、少し太りやすい傾向にあります。
食事管理や運動を中心に、スリムな体型を維持してあげましょう。キャットタワーなど、日頃から運動できる環境を整えてあげることが大切です。
また、賢い猫種なので、少し頭を使うおもちゃを使って遊んであげましょう。
しつけは子猫の頃から
ジャパニーズボブテイルは穏やかな性格で、飼い主に従順なのでしつけやすいといえます。環境の変化にも耐性があり、引越し後でも飼い主がいれば暴れまわることもありません。
ただ、ジャパニーズボブテイルには頑固な一面もあります。トイレや爪とぎなどのしつけは子猫の頃からしっかりとしてあげましょう。
賢い猫種なので、しっかりと教えてあげればわかってくれるはずです。
定期的なお手入れ
ジャパニーズボブテイルの被毛はそこまで頻繁に手入れしなくても大丈夫です。
ブラッシングは週に1-2回程度でいいので丁寧にしてあげましょう。コーミングもしてあげられるとさらに良いです。
シルクのように柔らかくなめらかな被毛をしっかり維持してあげたいですね。
ジャパニーズボブテイル、おすすめのキャットフードは?
ジャパニーズボブテイルにおすすめのキャットフードは、高品質なキャットフードであり、猫の栄養バランスや健康維持に適したものです。
高たんぱく質のキャットフード
ジャパニーズボブテイルは活発な性格を持つため、エネルギー源としてたんぱく質が重要です。キャットフードの成分表を確認し、高たんぱく質のフードを選びましょう。
高たんぱくの中でも、肉や魚などの動物性たんぱく質源が主原料のフードをおすすめします。
健康な脂肪源を含むキャットフード
脂肪は猫のエネルギー源であり、健康な被毛や皮膚の維持にも重要です。
適切な量の健康な脂肪源(例: 魚油や植物油)を含むキャットフードを選びましょう。
ビタミンとミネラルのバランス
ジャパニーズボブテイルの健康維持には、適切なビタミンとミネラルの摂取が重要です。栄養バランスのとれたキャットフードを選びましょう。
添加物や人工着色料の少ないキャットフード
できるだけ添加物や人工着色料が少ないキャットフードを選びましょう。自然な成分を含むフードが猫の健康に良い影響を与えます。
ジャパニーズボブテイル、平均寿命は?かかりやすい病気は?
寿命
12〜15歳
ジャパニーズボブテイルの平均寿命は12〜15歳と言われています。一般的に猫の寿命は15歳程と言われていますので、平均的と言えますね。
ジャパニーズボブテイルは通常の猫よりも健康的です。食事や運動など、普段から健康に気を使ってあげましょう。普段から様子をまめにチェックしてあげることが、いち早く異変に気づくために1番有効です。
病気
尿路結石
慢性腎不全
ジャパニーズボブテイルが気を付けたい病気は「尿路結石」「慢性腎不全」などです。
ジャパニーズボブテイルは基本的に健康的な猫種と言われていますが、猫が一般的にかかりやすい「下部尿路疾患」や「腎臓疾患」には気をつけましょう。
尿路結石
「尿路結石」は尿道や膀胱に結石ができてしまう病気で、栄養バランスやストレスなどが原因で発症することがあります。「頻繁におしっこする」「尿が出てない」といった症状が見られたら疑ってみましょう。
栄養バランスの偏りや、ストレスなどが原因で発症することがありますので、日ごろから飼い主さんの飼育管理が重要になります。
慢性腎不全
「慢性腎不全」は、腎臓が機能しなくなる病気です。壊れた腎臓の機能を治すことはできませんので、進行を遅らせる治療しかできません。
原因の1つとして、尿路疾患が関係していることもあります。この病気対策のためにも、日頃から水分補給や食事管理には気をつけてあげましょう。
ジャパニーズボブテイル、販売価格は?迎え入れ方法は?
販売価格
17万円前後
ジャパニーズボブテイルの販売価格は平均17万円前後とされています。
迎え入れ方法
ジャパニーズボブテイルを迎え入れる方法としては「ブリーダー」「里親」などがあります。
ブリーダー
日本にはジャパニーズボブテイルのブリーダーが少なく、ブリーダー情報が掲載されているサイトなどでもジャパニーズボブテイルに関する情報はとても少量です。
また、キャッテリーを利用してみる手もあります。キャッテリーについての詳しい内容は、下記の記事を参考にしてください。
里親
里親情報サイトでチェックしてみましょう。ブリーダーやペットショップでの扱いは少ないですが、里親で探すなら見つかるかもしれません。
また、里親になることで行き場のない猫を救うことができます。ぜひ里親募集情報をチェックして見てくださいね。
ペットショップは?
ジャパニーズボブテイルは「ペットショップ」で販売されていることはほとんどありません。そのため、「ブリーダー」か「里親」を利用する方法がオススメです。
日本原産だが、日本には少ない猫種
いかがでしたでしょうか?
ジャパニーズボブテイルは日本よりも海外の方が人気があります。海外でははっきりとした柄が好まれて、「三毛猫」は特に人気が高いです。
しかし日本国内ではまだまだジャパニーズボブテイルの数は少なく、ブリーダーやキャッテリーの数も限られています。日本原産でありながら、出会うことが難しい猫種ではありますが、賢く大人っぽい猫なので、初心者でも飼育しやすいですよ。
日本原産の愛猫をお探しの方、飼いやすくて珍しいしっぽが特徴のジャパニーズボブテイルを選んでみませんか。