アビシニアンといえば、体の動きや光の加減で色が変化して見える被毛が特徴の猫ですね。
飼いやすいとされますが、どんな病気にかかりやすいのか気になる方も多いのではないでしょうか。
この記事では、アビシニアンがかかりやすい病気に関してまとめました。
知覚過敏症
症状は、「あらぬ方向を見つめる」「瞳孔の拡大」「自分のシッポ・脇腹・お尻を攻撃」「意味もなく鳴く」などです。
原因は不明ですが、「先天的なてんかん」「後天的なストレス」が関係していると考えられていますよ。
治療法は残念ですがありません。知覚過敏症は「猫ぴくつき病」「皮膚波打ち病」などの別名があります。
網膜変性疾患
網膜変性症は進行すると「失明」してしまう病気で、「物が見えなくなる」などの症状がみられます。
主な原因は「遺伝性」です。
残念ですが、治療法はなく進行を抑えることもできません。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
視力が低下した場合は、家の中の模様替えは控えるようにしましょう。また、ぶつかったら危ない角などにはガードを付けるなど二次的な怪我の防止に努めましょう。
アミロイドーシス
アミロイドーシスの症状は、「食欲低下」「体重減少」「元気がない」「多飲多食」「慢性腎不全」「ネフローゼ症候群」などです。
先天的な疾患や慢性的な感染症などが原因で水に溶けないタンパク質「アミロイド」が発生し、細胞のすき間に沈着することで発症しますよ。腎臓に付着すると「腎アミロイドーシス」になります。
残念ながら治療法はありません。
消化器疾患
消化器疾患にはさまざまな病気があります。
食道炎・食道アカラシア・急性胃炎・慢性胃炎・胃捻転・胃潰瘍・腸閉塞・慢性腸炎・ゲリ・便秘などがありますが、ここでは「急性胃炎」を説明しますね。
急性胃炎の症状は、「突然のおう吐」「血の混じったおう吐」「脱水症状」です。主な原因は、「誤飲誤食」「寄生虫」「感染症」、ある種の「錠剤」などです。
治療法は、飲んだものが固形であれば「催吐剤」や「器具による除去」、液体であれば「胃洗浄」を行います。寄生虫や感染症の場合は、まず原因の方の治療を行いますよ。
重症無筋力症
重症無筋力症の症状は、「筋力低下」「歩行困難」「食べ物がうまく飲み込めない」「眠そうな顔」「食道アカラシア」などです。
主な原因は「遺伝」で、「投薬治療」が主な治療法になりますよ。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
重症無筋力症は筋力の低下から誤嚥性肺炎を引き起こすことがあります。誤嚥性肺炎とは食べ物が食道ではなく、気管に入ってしまいそこから肺炎になる病気です。食事をする際にしっかり飲み込めているかチェックをしてあげましょう。
拡張型心筋症
拡張型心筋症の症状は、「ぐったりする」「食欲低下」「乾いた咳」「息苦しい」などです。
原因は、「タウリン不足」「遺伝性」ですね。治療法は、「輸液」「胸水の吸出し」「投薬治療」「タウリンの多いフードに変える」などが挙げられますよ。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
拡張型心筋症は突然死を起こすこともあります。定期的に動物病院を受診をして状態の把握に努めましょう。
避けにくい病気もある???
アビシニアンには遺伝的に発症しやすい病気があります。
日ごろから対策を心がけ、気になることがあったらすぐに獣医師に相談することが大切ですよ。