猫の愛情表現には多くの種類があり、気まぐれに甘えてくる姿は飼い主を心から癒してくれるものです。
ただし、甘えていると思ったら、突然「噛む」などの気になる行動をしてくることもあります。
今回は猫の甘噛みについて、理由や噛みぐせをしつける方法をまとめました。猫の気持ちを正しく理解して、適度に甘えさせてあげましょうね。
猫が甘えるしぐさとは?
猫は様々な方法で飼い主に甘えてきます。
飼い主をじっと見つめることから始まり、鳴き声を上げ、ゴロゴロと喉を鳴らしながら足元にすり寄ってくる姿はなんとも愛おしいです。
ここまでは可愛らしいものですが、時には飼い主の体を踏みつける、飼い主が見ている新聞やパソコンの前に現れて視界をふさぐ、玄関や廊下などに寝転がって「通せんぼ」をするなど、少し迷惑な行動をとることもあります。
このような一方的な行動は、全て「飼い主の意識や愛情を独り占めしたい」という気持ちの表れです。このような場合、十分にかまってあげると喜んでくれますよ。
また、猫は飼い主に甘えているときに軽く噛みついてくることがあります。猫が甘えて飼い主の指などをぺろぺろなめていたと思ったら急に噛まれた、という経験のある方もいるのではないでしょうか。これは攻撃のために噛んでいるのではなく、猫の愛情表現の一つとしての「甘噛み」と呼ばれるものです。
猫が甘噛みをする理由は?
猫は飼い主に甘えていると徐々に気持ちが高ぶり、興奮してきます。
猫には狩猟本能があるので、興奮してくると狩りをイメージして「噛む」「飛びかかる」などの行動をとることがあります。これはあくまで遊びで行っていることであり、飼い主を信頼して心を開いている証拠ですが、あまり度が過ぎて何度も噛みついてきたり、強く噛まれたりする場合、過度の甘やかしは禁物です。
本来、猫は兄弟猫や他の猫とこのような狩りに見立てた遊びを行う中で限度や加減を学んでいきます。しかし、子猫の頃から飼い主が甘噛みを許していると、それを覚えてしまい、癖になってしまうことがあります。
成長と共にあごの力は強くなり、猫は軽く噛んでいるつもりでも飼い主にとってはかなり痛い場合もあります。
猫の甘噛みをしつける方法は?
甘噛みをさせないためには、噛まれたときにわざと「痛い!」と猫の苦手な大声を出しましょう。その後、心を鬼にして遊びを中断します。
大切なのは「猫が嫌いな大きな音を出す」「噛むと遊んでもらえなくなるということを伝える」ことです。また、遊んでいる最中におもちゃを使って狩りの行動欲求を発散させることも有効です。
猫の甘噛みの理由は「もうやめてほしい」というときもある
愛情表現とは別で、猫を長時間なでていると、「もうやめてほしい」の合図として噛みついてくることもあるため、注意が必要です。
その際、猫は耳を横にピンと立てて、瞳孔を大きく開いた状態になります。噛みつかれる前に、猫の表情から過度のスキンシップを中断しましょう。
問題行動や甘やかしを避け、飼い主と猫のどちらにも心地よいスキンシップを意識することで、猫との信頼関係を築いていけるといいですね。