猫は暇さえあれば毛づくろいをしている印象がありますね。まれにアクロバティックなポーズになりながら懸命に舐めていることもあります。猫はなぜ毛づくろいをするのでしょうか。
この記事では、猫のグルーミングの意味や方法、対処方法についてまとめました。
目次
猫の毛づくろい「グルーミング」、意味は?
猫が毛づくろいする理由は、はっきりとわかっていません。抜け毛やゴミ、汚れを取り除いているという説や、細かいフケを舐め取って皮膚炎から身を守っているという説があります。毛についた唾液が気化するときに熱を奪うことから、体温調整をしているともいわれていますし、ジャンプを失敗したりドジを踏んだりしたときに、焦る気持ちをなだめようとしているという説もあります。猫にとって毛づくろいは色々な役に立つのです。
猫の毛づくろい「グルーミング」、方法は?
毛づくろいには順序があります。まず前足の肉球付近を舐めて湿らせ、顔を拭きます。次に肩から後ろに首を回して、背中の毛を舐めます。最後に足を上げて、肛門周辺や、足先を舐めるという順番です。
自分で出来る毛づくろいには限界があるので、複数の猫がいる場合は、首の真後ろや頭部などを互いに舐め合って毛づくろをすることもありますよ。単頭飼いの場合、自分だと毛づくろいが難しい部分を撫でてやると、猫は喜んでくれます。
猫は毛づくろいをいつする?なぜ好きなの?
もともと狩りをしていた猫は、捕食動物の血などで前足や顔が汚れていました。汚れた部分をきれいにする名残で、飼い猫になってフードを与えられるようになっても、本能的に食後の毛づくろいをすることがあります。
用を足した後や人間に触れられたときにも、体を懸命に舐めていることがあります。これは、自分の体についた匂いや汚れを落として、自分の匂いをつけ直しているのです。これらの行動は本能的なもので、決して飼い主の匂いが嫌いな訳ではないので心配ありません。
猫が毛づくろいを過剰にする場合の対応は?
過剰な毛づくろいは病気につながることがあるので注意が必要です。
猫は同じ場所をずっと舐め続けると、脱毛し、皮膚の炎症を引き起こすことがあります。これは舐性皮膚炎と呼ばれる病気ですが、原因は、皮膚への刺激、心身のストレス、基礎疾患などがあります。治療法は、基礎疾患の治療、飼育環境や飼い主の意識の見直し、患部を舐めさせないためにエリザベスカラーを装着するなどの方法があります。
猫が過剰に毛づくろいをする時は、必ず何らかの原因が潜んでいます。見過ごしてしまわないように日頃からよく観察し、気になることがあれば速やかに動物病院を受診してくださいね。
猫の毛づくろいはよく観察をしてあげて
猫は起きて活動しているおよそ1割の時間を毛づくろいに費やしているといわれています。マイペースな猫の毛づくろいを見ていると癒やされますが、病気につながるような仕草が無いか、注意して観察してあげてくださいね。