猫がパンチをしている姿を見たことがある人も多いのではないでしょうか。猫じゃらしや飛んでいる蝶などに向けて後ろ脚で器用に立ち、前脚で猫パンチしている姿は可愛くてたまりませんよね。
この記事では、猫がパンチをする時の意味や威力についてまとめました。
目次
猫パンチにはさまざまな意味がある
遊び
不快感
攻撃
猫がゆっくりと前足を伸ばしていき、自分側へたぐり寄せるように一気に叩くしぐさを「猫パンチ」とよびます。猫パンチの理由は主に3つで「遊び」「不快感」「攻撃」です。
一見同じようにみえる猫パンチでも、違う気持ちを表しているのですね。愛猫の気持ちを知るためにもよく観察してみてくださいね。
「遊び」で繰り出す猫パンチ!意味と威力は?
パンチを繰り出す原因 | じゃれている、かまってほしい |
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特徴 | 押さえつけるようなパンチ、加減がなくて痛い |
爪 | 出ていない |
威力 | ☆☆ |
「猫パンチ」というより自分の手を使ってオモチャで「遊んでいる」「じゃれている」という方が正しいです。猫じゃらしにパンチしたり寝転がって飼い主さんの手を「トントントントン」と連続でパンチしたりする時は、飼い主さんに構ってほしいと甘えているのです。
動く物を追いかけて遊んでいる時の手の動きが「猫パンチ」にみえるだけですね。特徴として「遊び」の時の猫パンチは爪が出ていませんよ。パンチというよりは押さえつけるような感じに近いですね。
もともと猫はライオンのように狩猟を行う動物なので、手先を器用に動かすことができます。子猫は特に好奇心が旺盛なので、初めてみた動くものにはすぐに反応しますよ。
ただ遊びといえど「加減」がありません。うっかり自分の手をさし出すと傷ついてしまうことがありますので、気をつけてくださいね。
「不快感」で繰り出す猫パンチ!意味と威力は?
不快感を感じる原因 | しつこくされる、嫌な場所をなでられる |
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特徴 | 軽く噛んでくることもある、しっぽを伸ばしてブンブンと振る |
爪 | 出ていることが多い |
威力 | ☆☆☆ |
「猫をなでていたら突然猫パンチされた」「くつろいでいる猫に手を出して猫パンチされた」という経験はありませんか。
猫は自由気ままな生き物で自分のペースで生きていますので、はじめは気持ちよさそうにしていても、しつこくされると「これ以上やると怒るよ!」と「不快感」を表してしまうのです。爪を出して猫パンチをしてきたり軽く噛んだりすることもあります。
「母猫が3回なめれば子猫は満足する」といわれるくらい猫は気分が変わりやすいともいわれます。嫌がっているのにいつまでもなでていたり、なでている場所が「しっぽ」「お腹」「肉球」「足」など気に食わなかったりすると、我慢の限界に達して猫パンチを繰り出します。
ケガをしている箇所を触られたり病気で体調が悪い時になでられたりして不快感を感じる場合もあります。猫がしっぽを伸ばしてブンブンと振っている様子がみられたら、不快感を示している合図です。気持ちを察して、触るのはやめてあげてくださいね。
「攻撃」で繰り出す猫パンチ!意味と威力は?
パンチを繰り出す原因 | 獲物を仕留めるため、猫同士の争い |
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特徴 | 跳びかかりながらパンチする、怒った顔をする |
爪 | 出ている |
威力 | ☆☆☆☆☆ |
敵意をもって攻撃のために猫パンチをすることも当然あります。原因には「獲物を仕留めるため」と「猫同士の争い」の2種類が考えられますよ。
攻撃のための猫パンチ1. 「獲物を仕留めるため」
猫は狩りをする動物です。頭が良いので、いかに効率的に危険を避けて狩りをするかということを考えます。やみくもに獲物に飛びかかると反撃されてケガをしてしまう危険もあるので、「猫パンチ」であらかじめ獲物を弱らせてから仕留めようとするのです。
身を低く伏せて狙いを定め、隙をみて一気に飛びかかって猫パンチをします。反撃をされないように逃げ、更に飛びかかるという行動を繰り返します。
相手を弱らせて反撃の危険をなくしてから、噛み付いてトドメをさすのです。パンチの威力は、鳥やネズミを気絶させるほど強力なものです。
攻撃のための猫パンチ2. 「猫同士の争い」は最終手段
猫同士は争いを避ける動物ですが「攻撃しなければ縄張りを守れない」「強さを誇示しなければならない」といった最終手段として攻撃をすることがあります。
知らない猫同士が出会ったときはまず視線や鳴き声で、「お前は誰だ?」「近付くな」「あっちへ行け」「私の方が強い」といった意思疎通を図りますが、それでも相手が引かないときには猫パンチをします。
爪を出さずケガをしない程度のパンチ力で、様子をみるために繰り出すことが多いですが、時には命がけのケンカをすることもあります。爪を立てて威嚇をかねて猫パンチをするため、お互いにケガをします。
室内飼いの猫を外出させるときは、野良猫との争いに巻き込まれる可能性があります。家に帰ってきた時に、傷を負っていないか忘れずに確認してくださいね。
猫パンチを受けとめるのも、飼い主の愛情?
猫パンチには猫のその時の気持ちや行動理由が含まれており、飼い主さんに繰りだされることもあります。
「かまってほしくてじゃれている」「触ってほしくない所をしつこく触った」「単に機嫌が悪い」など理由は様々ですが、爪を立てて攻撃してくる場合にはしつけの仕方に問題がありかもしれませんね。
みている分には可愛らしい猫パンチも、なぜそのような行動をするのかがわかると、より愛猫との距離を縮められるのではないでしょうか。