日本ペットフード協会が毎年調査をして公表している「猫の平均寿命」はおよそ15年で、最近はますます長寿命化の傾向にあります。
15歳といえば猫も高齢といえますが、一体人間に換算すると何歳なのでしょうか?
この記事では子猫から成猫になるまでの成長過程をまとめました。
猫の成長と年齢
猫の一生は大まかに4つの段階に分けられます。とくに成猫期までは1年で到達してしまうので、生後1年の成長が著しいです。
授乳・離乳期:誕生~生後1か月くらいまで
猫は生後2週間で歯が生え始め、1か月で離乳期(ミルクだけでなく、柔らかい固形物を食べ始める時期)となります。生後1か月くらいで人間の1歳児くらいになります。
発育期:生後1か月~生後1年くらいまで
乳離れすると猫はどんどん成長し、活発な「子猫」の時期を迎えます。
この時に脳の発達が進み、社会性も身についてくるので、飼い猫として育てやすくなるかどうかを決める大切な時期です。この時期に人との触れ合いをたくさん持つことで、人なつっこく可愛らしい性格になりますよ。
生後2か月で人間の2歳、3か月で5歳、8か月で11歳くらいになります。永久歯に生え変わり始めるのもこの頃です。
成猫期:生後1年〜生後7年くらいまで
猫は生後1年で大人になります。人間で言えば18歳くらいですね。
性的にも成熟し、行動力のある活発な時期ですので、避妊しないまま外へ出てしまうと思いがけない妊娠をして戻って来る場合もあるので注意が必要です。生後3年くらいになると落ち着きのある成猫になります。
ゆったりとした余裕のある、猫特有の姿を見せてくれるようになります。この時は人間でいう28歳~30歳くらいです。
老猫期(前半):生後7年〜
猫は生後7年くらいから老化し始めます。人間で言えば40代半ばくらいで、そろそろ食事の量や質に気を配らなければならない時期になります。
運動量が減り、代謝力も落ちるので食事の量を減らしていきましょう。「食べる量は同じなのに太る」ということになってしまいます。また、フードを老猫向けに変えましょう。
一気に切り替えると食べなかったり、お腹に合わず体調不良になったりしますので、これまでのフードに新しいものを少しずつ混ぜて慣れさせ、時間を掛けて替えるようにします。
老猫期(後半):生後10年〜
猫の生後10年は人間の50代後半くらいで、体力の衰えが目立ち始めます。生後12年前後で人間の60歳(還暦)を過ぎます。
こうなると立派な老猫で、毛並や体力以外にも内臓疾患も出やすくなりますので注意が必要です。特に腎臓や肝臓を悪くする老猫は多く、症状が進行してからでないと飼い主が気づかないケースも多いので注意しましょう。
腎臓が悪くなると体の中に有害物質が溜まるようになり、最悪の場合は人工透析が必要になります。体調が急変して飼い主が気づいたときにはもう手遅れだったという場合も多くあります。
体調不良の原因は様々ですが、日頃からできる工夫として、食事管理・食事療法は大切です。
愛猫が老猫期になってきたら新鮮な水をいつでも十分な量飲めるようにし、高品質のタンパク質のエサを与えるようにしましょう。また、急激な肥満や体重減、食欲不振、繰り返す嘔吐、水を口にしないなど、いつもと違う様子に気づいたら健康診断も兼ねて獣医さんに診てもらいましょう。
日々猫に与えるドライフードは、子猫用、成猫用、老猫用などの年齢別で分かれているものも多いです。ライフステージに応じて適切なフードを与えてあげて下さい。
猫の年齢の見分け方!普段は見えない歯の状態に注目すべし
生後2か月目にほぼ乳歯が生えそろい、生後6か月目に永久歯に生えかわります。
その後歯石が付着したり、ものを噛んですり減ったりするため、歯の状態を観察することで猫のおおよその年齢を知ることが可能です。
猫の種類や飼育環境でも歯の状態は変わってくるため、詳しい年齢を知るには動物病院で診てもらうようにしましょう。
猫の年齢を人間に換算する目安まとめ
年齢を計算する計算式は色々ありますが、目安としては
・生後 1年=人間18歳
・生後 3年=人間30歳前後
・生後 7年=人間40代半ば
・生後12年=人間60歳(還暦)
と覚えておくと良いでしょう。
なお、猫も生後18年になれば人間で言う90歳、20年を超えると人間の100歳超えで長寿猫です。
細かな年齢を気にする必要はありませんが、ある程度の成長期は知っておいて、その段階に合わせた注意を払い、飼育するようにしてくださいね。