どっしりとした威厳のあるルックスからもわかる通り、強靭さと耐久力を持つマスティフ。みるからに強そうな犬ですが、基本的には忠実でおおらかな性格をしていますよ。
この記事ではマスティフの歴史や飼育環境、散歩の頻度についてまとめました。
マスティフの歴史は?
マスティフグループにはたくさんの犬種がいますが、単に「マスティフ」というとイングリッシュ・マスティフのことを指します。
マスティフは非常に古い犬種で、中国チベット高原を原産地とするチベタン・マスティフが祖先といわれています。紀元前700年頃のバビロン(メソポタミア地方の古代都市)のレリーフには、マスティフによく似た犬がライオン狩に利用されている姿が描かれています。古代ローマ時代にジュリアス・シーザー率いるローマ軍がイングランドに侵攻した際に持ち帰り、ライオンなどと闘技させたことから、広く知られるようになりました。
古くから軍用犬として活躍し、闘犬としても歴史が古く、イングランドのエドワード一世の時代から盛んになったべア・ファイティングと呼ばれる熊と闘う競技で人々を熱狂させ、国技とまでなりました。しかしこの闘技は1962年には廃止され、飼育数も減っていき、一時期は絶滅状態になりましたが、ドッグショーが盛んに行われるようになると犬種復活のブリーディングが行われ、およそ100年前に今日の家庭犬の姿となりました。
出典:JKC「マスティフ」
マスティフ、飼育環境の準備は?
室内飼育
1階で飼育
マスティフは飼い主さんに対する愛情が深く、甘えん坊な子が多いので室内飼育がおすすめですよ。体が大きいため十分なスペースを作り、のびのび過ごせるようにしてあげる必要があります。
「外出」や「老後」を考えて、家の1階を基本的な飼育スペースにすることをオススメします。股関節や心臓に負担がかかりやすいからです。
健康診断などで定期的に病院に連れていくこともあります。移動に使う自動車も大きめのものを選んでおくと良いですよ。乗り降りしやすいステップもあると便利です。
マスティフの散歩の頻度は?
毎日1時間ほど
超大型で太りやすいマスティフは、十分な運動量を確保しなければなりません。毎日1時間ほどゆっくり時間をかけて散歩を行ってください。ジャンプなどの激しい運動は、関節に負担をかけるので避けてくださいね。
また胃捻転になりやすいので、食後すぐに散歩や運動をさせてはいけませんよ。
マスティフは愛情深くおおらかな性格
大きく怖そうな見た目に反して、愛情深く従順でおおらかなマスティフは家庭犬としても優秀です。子供や他のペットにも優しく接し、仲良くすることが出来ますよ。
持ち前のパワーをコントロールするにはしつけと信頼関係が大切なので、防衛本能や攻撃性を出させないように子犬のうちからしつけてくださいね。大型犬の扱いに慣れている人におすすめの犬種といえます。