日本原産の中型犬である甲斐犬。
一見強面な顔をしていますが、日本犬らしい素朴な一面に魅了されてしまう飼い主が多い犬種ですよ。
この記事では、甲斐犬の特徴、性格やしつけの方法といった飼い方のコツをまとめました。
目次
甲斐犬の性格について
甲斐犬の性格は、「一代一主」「沈着冷静」「勇敢」などです。
他人には懐かないといわれることもありますが、心を許した飼い主さんだけに見せる甘えた姿に魅了される人も多いですよ。
無駄吠えも少ないので家庭犬にも向いています。
甲斐犬の基本情報
歴史
甲斐犬の起源の詳細は不明ですが、縄文時代の遺跡から甲斐犬と思われる犬の骨が発見されています。
昭和4年に「安達太助」が甲斐犬を発見、昭和7年に「斉藤弘吉」「小林承吉」らによって甲斐犬(かいけん)と命名されました。
その後、昭和9年に秋田犬につぐ2番目の国の天然記念物に指定されています。
大きさ
甲斐犬は、体長40~45cm、体重16~18kgほどに成長します。
カモシカの猟で活躍していた「鹿犬型」と、イノシシ猟で活躍していた「猪犬型」の2種類の体型が存在しますよ。
外見の特徴
「ぶどうのような色をしたつぶらな瞳」「キツネのように長い口」「舌の班」「ピンと立った長い耳」が特徴的です。
被毛はダブルコートで、成長とともに虎毛になります。
赤虎とは
茶褐色の被毛に黒褐色の虎斑が入っているカラーを「赤虎」といいます。
被毛カラーは「黒虎毛」「中虎毛」「赤虎毛」の3色ですが、赤虎は特に人気が高いことで知られています。
甲斐犬の迎え入れについて
迎え入れにかかる費用
甲斐犬の迎え入れにかかる費用は、およそ15万円です。
両親が展覧会などで優秀な成績を収めている場合などは高くなる傾向がありますよ。
迎え入れ先
甲斐犬の迎え入れ先は、「ブリーダー」「里親」などです。
ただ、里親の数は多いとはいえないため、愛護会や甲斐犬保存会などの犬種団体に問い合わせるのがおすすめですよ。
甲斐犬の快適な飼育環境について
甲斐犬との生活をより快適なものにするために、「ケージ」「トイレ用品」「食器類」「首輪やリード」「ケア用品」をまず揃えるようにします。
甲斐犬の食事について
食事量
おすすめドッグフード
食事量
普段与えているドッグフードの裏面に記載されている量をあげるようにします。
ただ、体重との換算表は、愛犬が「理想体型」であることを前提としているので、太っている子や痩せている子は量の調整が必要となります。
甲斐犬のお手入れについて
被毛ケア
シャンプー
耳掃除
歯磨き
爪切り
甲斐犬との生活をより良いものにするためには、日々の小まめなケアが欠かせません。
被毛ケア
ブラッシングは毎日、換毛期であれば1日2回を目安に行います。
スリッカーブラシで余計なアンダーコートを取り除いた後にコームで仕上げます。
シャンプー
1~2ヶ月に1回を目安に行います。
シャンプーが終わった後は流し残しのないように、丁寧にすすぐことも忘れないでくださいね。
耳掃除
耳掃除は、耳が汚れているタイミングで行います。
「耳の中のニオイが変」「耳垢が増えた」などいつもと違う様子であれば、病院で診察を受けるようにしてくださいね。
歯磨き
定期的な歯磨きは口腔疾患のケアに繋がります。
指に巻いたガーゼで歯の表面に付着した汚れをふき取るようにします。
爪切り
血管を傷つけないように、爪の先端から少しずつ切るようにします。万が一の時のために止血剤も用意しておくといいですよ。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
日々のお手入れが自宅で行うのが難しい場合は動物病院やトリミングサロンなどにお任せすることも視野にいれるといいでしょう。
甲斐犬の運動について
甲斐犬は運動能力が高く自由に走り回るのが好きな犬なので、1日2回それぞれ1時間程度の運動をさせてあげます。
自転車の引き運どや早足を取り入れた散歩がおすすめですが、自転車引きは四肢への負担が大きいので、毎日は避けてくださいね。
甲斐犬のしつけについて
信頼関係を構築する
子犬の頃から様々な犬や人と触れ合う機会を作る
甲斐犬のしつけでは、飼い主がリーダーであるという関係性を理解してもらうことが大切です。
「飼い主さん以外には懐かない」「近づくと吠える」というイメージが強いかもしれませんが、しつけ次第で、他の人や犬とも仲良く接することができるようになりますよ。
甲斐犬の寿命やかかりやすい病気について
寿命
甲斐犬の平均寿命14年で比較的健康的で長生きできる犬種です。
猟犬としての性能を上げるために近親交配を避けられてきた経緯から、遺伝性の疾患も少ないとされています。
アレルギー性皮膚炎
耳の病気
遺伝性の疾患も少ないですし、普段のケアを心がけることで予防できる病気が多いです。
小まめなコミュニケーションをとってみてくださいね。
まとめ
この記事では、甲斐犬の飼い方について紹介しました。
すでに飼育している、これから飼育を考えている皆様のお役に立てる情報があれば幸いです。