真っ黒な被毛とずんぐりむっくりした体型が特徴のスキッパーキ。日本ではあまり飼育されていないですが、様々な魅力に溢れる犬種なのでこれから人気が出ること間違いなしですよ。
この記事ではスキッパーキの歴史、性格や特徴、子犬の販売価格、病気についてまとめました。
目次
スキッパーキの歴史は?
スキッパーキの起源は17世紀に遡ります。フランドル地方の方言では「小さな羊飼い」という意味があります。スキッパーキの祖先はベルジアン・シェパード・ドッグと共通で、ルーベルナールと呼ばれた黒色でやや小型の古い牧羊犬種と考えられています。
モグラやネズミ捕りに活躍したスキッパーキは、ブリュッセルの市民や靴職人に特に人気がありました。職人たちは靴作りの真鍮や皮革などを使い凝った首輪を作っては、犬にその首輪をつけて競技に参加し、腕前やセンスを披露していました。
スキッパーキはベルギーの王妃に見初められたことを機に流行し、1887年にはイギリスやアメリカにも紹介されました。1888年に設立されたベルギー最古のブリード・クラブによって、最初のスタンダードが作成されました。
ベルギーでは老人の散歩の友達として人気があります。
出典:JKC「スキッパーキ」
スキッパーキの性格は?
好奇心旺盛
人懐っこい
警戒心が強い
スキッパーキは、「好奇心旺盛」「人懐っこい」「警戒心が強い」性格をしています。
警戒心と縄張り意識が強いので見知らぬ人に対しては警戒することもありますが、自分の事を可愛がってくれる人だとわかると愛嬌をふりまきます。
家族に対しては優しく接することができますし愛情表現も豊かなので、飼育する環境も選びません。
自由奔放な一面があるので飼い主さんを無視することもありますが、逆にそういう一面が多くの飼い主さんを魅了しています。「リトルブラックデビル」(黒い小悪魔)の異名を持つのもわかる気がしますね。
スキッパーキの特徴は?
体重 | 3~8kg |
---|---|
体高 | 約33cm |
被毛タイプ | ミドルレングスでダブルコート |
被毛カラー | ブラック、クリーム、ゴールド |
「黒い弾丸」とも例えられることがあるスキッパーキは、体重3~8kg、体高33cm程度で小型犬に分類されます。
「額が広く、目にかけて細くなっているキツネの様な顔立ち」「ピンと立った三角耳」「首回りにあるケープ状の長毛」「ずんぐりむっくりした体型」が特徴的です。尾は生まれた時に断尾することが多かったのですが、近年では動物愛護の観点から断尾しない飼い主さんが増えていますよ。
被毛は、ミドルレングスでダブルコートです。足以外の部分がやや長めになっており、マントを羽織っているような生え方をしていますよ。
被毛カラーは「ブラック」「クリーム」「フォーン」などがあります。犬種標準として認められるのは「ブラック」のみですが、JKC(ジャパンケネルクラブ)ではクリームやフォーンの個体でも血統証明書は発行されますよ。
スキッパーキ、どのくらいの散歩が必要?
1日2回、それぞれ30分程度
スキッパーキは活発な犬種です。活動的で疲れることを知らない犬種です。1日2回それぞれ30分程度の駆け足を取り入れた散歩をさせましょう。
ボール遊びや引っ張りっこなどをするのもおすすめですし、週末などはドッグランへ連れて行って自由運動をさせてあげると喜びますよ。
スキッパーキの子犬、販売価格は?
25~50万円
スキッパーキの販売価格は25~50万円です。
珍しい犬種でありペットショップで販売されることは滅多にないので、購入を考えているのであればブリーダーさんがおすすめですよ。
また、海外から輸入することもできます。1000ドル(10万円)前後で販売されていることが多いですが、諸経費などを含めると30~40万円を見積もっておくようにしてくださいね。
スキッパーキの購入時の注意点は病気?
性格面
健康面
スキッパーキの子犬を購入する際は、「性格面」「健康面」をよくチェックしてください。
「性格面」では、元気がよいか、人によく懐くかといった社会性を中心に確認します。もともと警戒心が強い性格をしていますが、過剰に吠えたり怯えるような場合は避けた方がいいですよ。
「健康面」では、瞳が輝いているか、被毛の色や艶、体のバランス、立ち姿などをチェックしてください。
病気にかかっていないかどうかの確認も重要ですよ。特にスキッパーキは、親からの遺伝疾患である「レッグ・カルベ・ペルテス病」を発症する可能性が他の犬種よりも高いことでも知られています。
スキッパーキに多いレッグ・カルベ・ペルテス病とは?原因と対策は?
遺伝
病気を持っている親からの繁殖を避ける
保存的療法
外科的療法
レッグ・カルベ・ペルテス病は、大腿骨頭の非炎症性無菌性の壊死を起こします。特に1歳未満の個体にみられる病気なので、子犬の歩き姿が不自然でないかよくチェックしてください。放置しておくと、筋肉の萎縮につながり、日常生活に支障が出てしまいます。
レッグ・カルベ・ペルテス病は遺伝が原因で発症する病気ともいわれているので、親犬がこの病気にかかっていなかったかどうかも、ブリーダーに確認しておくと安心ですよ。
レッグ・カルベ・ペルテス病は軽度の症状の場合、運動制限を行い、およそ4~6ヶ月の間安静にする保存的療法を取る場合が多いです。悪化してる場合、大腿骨の問題箇所を除去し、新たに関節を形成する外科的療法を行います。飼い始めたあとで少しでも疑わしい症状がみられたら、素人判断ですませずに、動物病院を受診するようにしてくださいね。
様々な楽しみ方ができる犬、スキッパーキ!
スキッパーキは元気と愛想がよい犬種なので、パートナーに選べば家庭に笑顔をもたらしてくれる犬です。
日本ではメジャーな犬種ではありませんが、初心者の方でも飼育しやすいですし運動能力も優れているのでアジリティにも挑戦できますよ。