飼い主を癒やしてくれる優しい表情が魅力のゴールデンレトリバー。
長く一緒に過ごすためにも、寿命の目安やかかりやすい病気は知っておきたいですよね。
この記事では、ゴールデンレトリバーの寿命の目安とかかりやすい病気、健康維持のために必要な散歩時間や気をつけたいポイントをまとめました。
目次
ゴールデンレトリバーの平均寿命は?短いって本当?
ゴールデンレトリバーの寿命は、個体差もありますがおよそ12年です。
小型犬に比べると短めですが、これは大型になるほど股関節や心臓への負担がかかる上、基礎代謝が高いことで体に受けるダメージが大きいためだといわれていますよ。
ゴールデンレトリバーはどんな病気にかかりやすい?
股関節形成不全
外耳炎
アトピー性皮膚炎
胃捻転
股関節形成不全
股関節形成不全とは、大型犬に多く発症する病気で、関節内に炎症を起こす病気です。原因は遺伝や食生活、運動などがあげられます。
2~3歳の間に発症しやすいです。症状は運動をしたがらなかったり、起き上がりにくそうな様子が見られます。
適切な体重管理が必要で、ドッグフードの与えすぎには注意しましょう。
治療には内科治療と外科治療があり、内科治療では適切な体重管理や鎮痛剤の投与などを行います。外科治療では、「骨盤 3 点骨切り術」「股関節全置換術」「大腿骨頭切除術」などを行います。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
股関節形成不全では、うさぎ跳びのような歩き方やモンローウォークと呼ばれる腰を左右に振る歩き方をします。このような歩き方をしていたら動物病院を受診しましょう。
外耳炎
耳の中の外耳道が赤くただれ、耳垢などが目立ち、悪臭が起こる病気でゴールデンレトリーバーのようなたれ耳の犬種に起こりやすいです。
原因は、細菌や真菌の感染、ダニの寄生、耳垢の蓄積、水などがあげられます。耳垢は定期的な耳掃除を行うことで取ることが可能です。水は、シャンプーなどが原因のことが多くあります。シャンプー後は耳に水が溜まっていないか、確認するようにしましょう。
外耳炎は異物などによっても起こします。エノコログサやカラスムギなどが耳に入ると急性で痛みを伴います。
犬が頭を振る様子や耳をしきりに気にする様子、頭を片方に傾げるようだったら外耳炎を疑いましょう。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
耳掃除を行う際に、人用の綿棒は使用しないでください。犬の皮膚は人と異なり薄く傷つきやすいです。人用の綿棒は刺激が強すぎるため、獣医さんや動物看護師さんに正しい耳掃除の方法を教えてもらってから行いましょう。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、遺伝が原因の皮膚疾患です。環境中のホコリなどのアレルゲンに対して過剰に免疫が反応をし、かゆみを伴います。
発症年齢は1~3歳が多く、最初は症状が軽いが、だんだんと重くなっていくのが特徴です。
顔や、脚、脇にかゆみが強くみられ、皮膚が赤くなったり、自身で掻いたりなめたりすることで脱毛を起こすことがあります。
完治は難しいですが、薬浴や薬用シャンプーなどを利用して症状を抑えることが可能です。
胃捻転
命に関わる病気としては、「胃捻転(いねんてん)」に注意が必要です。
何らかの原因によって胃がねじれてしまう急性の病気で、短時間で死に至ることもあります。
一気食いをさせないことや食後すぐの運動を控えることが対策になりますが、とにかく早く病院に連れて行って治療を行うことが大切です。
胃捻転が疑われる症状が見られたら、すぐに動物病院に連絡してくださいね。
愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
早食い防止のお皿が販売されています。もし愛犬が早食いをしてしまう場合は、胃捻転の予防のために購入を検討してもいいでしょう。
ゴールデンレトリバーの健康維持のコツ1. 散歩や運動
予防接種が終わって1ヶ月程度経過した時期から、散歩は始めることができます。
健康な成犬であれば1日2回それぞれ1時間程度を目安にしますが、時間や距離はライフステージによって柔軟に変えてあげてください。
子犬期はまだ体が出来上がっていない時期なので長期間の散歩は避け、なるべく固いコンクリートではなく柔らかい砂場の上で散歩をさせてあげるといいですよ。
シニアになったら無理に運動をさせる必要はないですが、筋肉維持につながるので適度に散歩させてあげてください。
ゴールデンレトリバーの健康維持コツ2. 毎日の食事
愛犬の食事で大切なのは、「人間と同じ食事を食べることを習慣化しない」ことです。
人間の食事の味を覚えてしまうとドッグフードを食べなくなってしまいます。また、人間の食事は塩分や糖分、添加物が多いため、与え続けていると愛犬の寿命を縮めることにもなるからです。
ドッグフードはライフステージにあったものを選び、とくにシニアになったらカロリー控えめで消化の良い食事に変えていくことが大切ですよ。
ゴールデンレトリバーの寿命を伸ばすには、日頃のケアと早期発見が大切
適切な食事と運動を心掛け、愛情をたくさん注いでストレスのない生活をさせてあげることが、長生きにつながります。
日頃のケアはちょっとした体の異変に気づくきっかけにもなるので、今日から始めてみてくださいね。