【動物保護団体インタビュー】一般社団法人 ケンの家さんを取材しました!

今回は、神奈川県横浜市を中心に活動をしている、一般社団法人 ケンの家さんを取材しました。

今回取材した方

浅川さん
今回取材したのは、「一般社団法人 ケンの家」の「浅川晶枝」さんです。保護団体の代表を務めています。保護活動歴は21年と大ベテランの方です。

活動のきっかけ

浅川さんが保護活動を始めたのはとあるわんちゃんがきっかけだったそうです。

浅川さんは一般社団法人 ケンの家を設立する前、そのわんちゃんを迷子にさせてしまった過去がありました。幸運にもそのわんちゃんは無事に保護され保健所に収容されたそうですが、浅川さんはその時に保健所の実態を目の当たりにし、心を痛めたといいます。その経験が、より多くのわんちゃんを救いたいという強い思いを抱かせ、団体を立ち上げるきっかけとなりました。

保健所の実態を知ってからより多くのわんちゃんを救うべく団体を立ち上げ、現在に至ります。

保護団体について

一般社団法人 ケンの家

スタッフの数

スタッフさんの数は、37名です。加えて、4名のトリマーのボランティアさんもいるそうです。

一般社団法人 ケンの家はもともと動物病院だったため、1階入り口にはトリミングブースがあり、保護されているわんちゃんたちはここでケアされています。

ちなみに、1階は保護施設、2階は浅川さんがお住まいになっているようです。

保護されている犬猫の数

取材時(2024年7月31日時点)で、25匹のわんちゃんが保護されています。保護されているわんちゃんはシニア犬や病気のわんちゃんがほとんどです。

以前はねこちゃんも保護されていたそうですが、わんちゃんとねこちゃんを一緒に保護するとストレスがかかってしまうことから現在はわんちゃんを専門に保護されています。

活動の拠点

シェルターがあるのは神奈川県横浜市です。

しかし、仲間が全国にいるため、特に保護する地域は決まっていないそうです。

譲渡先は主に神奈川県や東京都などの近郊で、小型犬を中心に行っています。

以前はハスキーも保護しており、その特性を考慮して北海道の里親さんに譲渡したこともあります。

基本的に、保健所やブリーダー崩壊など様々なところからわんちゃんを保護しています。

保護活動について

一般社団法人 ケンの家

活動内容

シニア犬や病気のわんちゃんの保護を中心に行っています。健康なわんちゃんは他の団体が引き取ることが多く、元気なわんちゃんたちは他団体に保護をお任せしているそうです。
シニア犬や病気のわんちゃんが多いため、譲渡は多くないようで、シェルターでスタッフさんたちに囲まれて虹の橋を渡るわんちゃんが大半です。

物販では、浅川さんが作成した自作のアクセサリーや他のスタッフさんが作成したお散歩グッズを販売しています。

譲渡会は以前行っていましたが、現在は誘いがあれば参加する程度です。そもそもシニア犬や病気を持つわんちゃんは移動などでどうしても負担がかかってしまうので、ストレスを避けるためでもあります。

活動の報告などは、X(旧Twitter)で発信していますので、ぜひチェックしてみてください!

一般社団法人 ケンの家
浅川さんは女優の浅田美代子さんと一緒に、横浜にある100人規模の会場でトークショーを開催したこともあります。

主に動物愛護についての啓蒙活動として、殺処分や捨てられたわんちゃん、ねこちゃんの実態を話しています。

動物愛護の実態を知らない方たちにどのように伝えるかが現状の課題だと感じています。

活動をしていてうれしかったこと

病気で保護されるわんちゃんが多いですが、保護をしている段階で、病気を治してあげられたことが嬉しいことの1つだそうです。

動物病院を受診した際に、余命を言われることがしばしばあるそうで、その際に余命残り1週間と宣告された命が2年も生きたわんちゃんがいたそうです。

一般社団法人 ケンの家さんで保護されるわんちゃんたちは既にいろいろな病気にかかっており、特に悪性腫瘍が多いそうです。

活動をしていて大変だったこと

活動をしていて大変だったことは介護をしている最中だそうです。

冒頭でも話した通り、浅川さんはシェルターの2階に住まわれていますが、それは24時間いつでもわんちゃんたちの様子を見なければならないからです。

取材時には、見た目も綺麗で元気そうなわんちゃんたちが多い印象でしたが、それはボランティアさんたちの努力の賜物だと浅川さんはおっしゃっていました。

活動をするうえで大切にしていること

わんちゃんの保護活動とは言え、人間関係も重要です。人間関係の構築も大切にしているそうです。

過去にはトラブルにも遭ったことがありますが、現在では親身に活動を支えてくれるボランティアさんのおかげで、平穏に活動ができていると浅川さんは笑顔でお話しされていました。

これからについて

一般社団法人 ケンの家

ボランティアを始めたい人に向けて

わんちゃんは言葉を話せません。ですが、ボディランゲージや顔の表情、鳴き声からさまざまなSOSを発信しています。

最初はわからなくても、徐々に知っていこうという姿勢を持てる方わんちゃんに寄り添える方に活動をしてほしいとおっしゃっていました。

たくさんわんちゃんとコミュニケーションが取れる方が向いているといえるでしょう。

今後について

現状、介護が大変で保健所にわんちゃんねこちゃんを持ち込んでしまう飼い主さんが多いそうです。特にシニア犬特有の夜鳴きに困る方もいます。
浅川さんは長年の飼育経験から夜鳴きの改善方法を持っており、シニア犬の介護に困った方たちのお手伝いをしたいそうです。

また、以前から行っている動物愛護の啓蒙活動も続けていきたいと話します。最終的には、わんちゃん、ねこちゃんを安易に飼う人を減らしていきたいそうです。 

浅川さんの想い

わんちゃん、ねこちゃんの殺処分は多くの保護団体さんが保護しているため、関東をはじめ、地方も減ってきています。
近い将来殺処分0が実現するのではないのかと思います。

ですが、安易にわんちゃん、ねこちゃんをペットショップで飼う方もまだまだたくさんいらっしゃると思います。
最近では有料でわんちゃん、ねこちゃんを引き取る終身お預かりのサービスなどもあり、最後まで責任をもって飼育できない人が多いのではないのでしょうか。

海外では、ペットショップがなく、基本的にブリーダーさんからわんちゃんやねこちゃんを飼うシステムです。基本的にわんちゃん、ねこちゃんを飼えるだけの財力や家族構成、仕事、年齢などをヒヤリングされますが、日本のペットショップではそのようなことはしません。イギリスやドイツを見習って日本でも優良ブリーダーを育て、ブリーダーからお迎えするシステムを構築するべきだと思います。

これからわんちゃん、ねこちゃんを迎える方は15年先を考えてわんちゃん、ねこちゃんを飼うようにしてください。

また、ペットショップではなく、里親、本当の意味の優良ブリーダーから迎えてほしいと思います。

一般社団法人 ケンの家の情報

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