犬が嬉しそうに顔を舐めてくれると、愛情を感じられて飼い主さんは嬉しくなりますよね。でも本当はどうして舐めているのか気になりませんか。
この記事では、犬が人の顔を舐める理由や気持ちについてまとめました。
犬が人の顔を舐めるのはどうして?
犬が人の顔を舐めるのには、先祖であるオオカミの習性が関係していることが多く、主に次のような理由があります。
頼っている
甘えている
不安になっている
頼っている
犬の先祖であるオオカミは群れで生活していました。弱いものは強いものの口を舐めて親愛の態度をしめし、強いものは弱いものを守ることで群れが成り立っていました。
その習性の名残りで、現代の犬も保護者である飼い主さんの顔を舐めることがあります。飼い主さんを頼り、自分を守ってほしい気持ちの表れです。
甘えている
母親に甘える時と同じような感情を飼い主さんに向けている場合も、ペロペロと顔を舐めます。
飼い主さんを慕い「大好き」「一緒にいられて幸せ」という気持ちです。これは飼い主さんにとって嬉しいことですよね。
不安になっている
犬が人の顔を舐めるのは、良い理由ばかりではありません。何か不安なことがあったり緊張したりすると、犬は舐めることで気持ちを落ち着かせようとします。
無理にやめさせると、かえって不安をあおることになってしまいます。まずは原因を特定し、愛犬の不安を取り除いてあげてくださいね。
犬が犬の顔を舐めるのはどうして?
犬が他の犬の顔を舐めるのは、オオカミ流の挨拶の名残りです。
舐めるという行為には自分を弱く見せる働きがあり、相手に対して「戦う気はありません」という意思表示にもなります。それによって不要な争いを避けることができます。
気の合う犬に対して舐めているなら「会えて嬉しい」という喜びの表現であるとも考えられますよ。
犬が人の口を舐めるのはどうして?
お腹が空いている時や、オヤツが欲しい時に口を舐めることがあります。
かつてオオカミの母親は、獲物を飲み込んで巣に戻り、それを吐き出して子供に与えていました。
現代でも母犬が子犬に対して吐き戻しをすることは多く、愛犬は飼い主さんにご飯の催促をしているのかもしれません。
人獣共通感染症とは?
人獣共通感染症は「ズーノーシス」とも呼ばれ、人と動物どちらにも感染する病気です。
犬の口の中には約150種類の細菌がいて、実は犬に舐められることは衛生的ではありません。健康な人であればあまり心配いりませんが、免疫力が下がっている人は感染する場合があります。
症状は?
感染した病気によって様々な症状が出ます。
「発熱」「嘔吐」「下痢」「胃腸炎」「気管支炎」「肺炎」といったものが多く、重症化すると死に至るケースもあります。
治療法は?
根本的な治療法はまだなく、その分対策が重要です。犬との接触で体調不良を感じたら医師に相談してくださいね。
対策法は?
人獣共通感染症は怖い病気ですが、きちんと対策すればむやみに恐れる必要はありません。
舐められたところを洗う
適切なワクチンを受けさせる
濃厚な接触を避ける
犬の唾液には菌が潜んでいることが多いので、舐められたところはきれいに洗うと安心です。犬と遊んだ後の手洗いうがいを習慣にすると、病気対策に役立ちますよ。
愛犬自身が病気にかからないように、適切なワクチンを受けさせることも大切です。飼い主さんの健康だけでなく愛犬の命も守れますよ。
犬と同じ食器を使ったり、口移しで食べ物を与えたりといった濃厚な接触は、病気がうつるリスクが高くなるので避けることをおすすめします。
適度な距離で健康に過ごそう!
顔を舐められると愛犬がますます可愛く思え、お互いの絆が深まったような気持ちになりますよね。
でもその裏には、病気など注意しなくていけないことが隠れている場合があります。大切な家族だからこそ、適度な距離を保って過ごしたいですね。