馬酔木の危険性まとめ!中毒が起こる原因や症状、治療法を紹介!

馬酔木

春が来て暖かくなると、愛犬との散歩がますます楽しみになりますよね。きれいな花に足を止めてながめたり、香りを楽しんだりと、おだやかな時間をすごすことができます。

でもその花、実は愛犬にとって危険なものかもしれません。

この記事では、有毒植物「馬酔木(あせび)」の危険性、中毒の原因や症状、治療法についてまとめました。

馬酔木ってなに?

馬酔木
馬酔木はツツジ科の常緑低木で、2~4月に白やピンクの花が咲き、甘い香りを放ちます。丈夫で病害虫に強く、小さな花を枝いっぱいに咲かせる姿が人気で、庭や公園に植えられることが多い植物です。

馬酔木には有毒成分が含まれており、食べると中毒症状が出る場合があります。「葉を食べた馬が毒にあたって体が痺(しび)れ、まるで酒に酔ったようにフラフラした」ことから、馬酔木という名前になりました。

野生動物は本能で危険を感じ、馬酔木には口をつけませんが、好奇心旺盛な犬は食べてしまうことがあるので注意が必要ですよ。

 

馬酔木中毒が起こる原因は?

馬酔木 あせび
馬酔木の有毒部位は「葉」「茎」「樹皮」「花」と全草におよび、犬が誤って食べると中毒を起こします。どの程度の量で中毒症状が出るかはっきり分かっていませんが、少量でも危険な場合があります。

主な有毒成分は次の通りです。

主な有毒成分

グラヤノトキシンⅠ
グラヤノトキシンⅢ
アセボチン
アセボクエルチトリン
アンドロメドトキシン
クエルセチン
ピエルストキシンA.B.C

馬酔木を食べることで発症する中毒症状は?

犬
馬酔木を食べると、有毒成分によって迷走神経の中枢が麻痺し、次のような症状が出ます。

主な中毒症状

よだれ
嘔吐
下痢
呼吸困難
四肢麻痺

重症になると「痙攣(けいれん)」「昏睡」といった症状も見られ、死に至るケースもあります。

 

馬酔木を食べてしまった!治療法は?

パグ
万が一、犬が馬酔木を食べてしまったら、すぐに動物病院に連絡してくださいね。病院では「硫酸アトロピン」の皮下注射など、適切な処置をしてくれます。

中毒症状が出ていない場合でも、一度病院で診てもらうことをおすすめします。

 

馬酔木中毒の対策法は?

犬
「近づかせない」ことが一番の対策です。散歩中はリードをしっかり持ち、危険な植物には近寄らせないように気をつけてあげてくださいね。

馬酔木に限らず、有毒植物が散歩コースに植えられていないか、事前に確認しておくのがおすすめです。

同時に「拾い食いさせない」ことも大切です。外のものをむやみに口にしないようトレーニングしておくと、安心して散歩を楽しむことができますよ。

拾い食いについて詳しくはこちらの記事です。

 

馬酔木以外に危険な有毒植物は?

チューリップ
馬酔木の他にも様々な有毒植物があります。特別なものではなく、よく見る身近な植物にも有毒成分が含まれていますよ。

主な有毒植物

チューリップ
スイセン
スズラン
パンジー
アジサイ
アサガオ
ユリ
ヒガンバナ
イヌサフラン

他にも数多くの有毒植物が存在します。

食べた量が少なくても、重篤な症状が出る場合があるので注意が必要です。

 

馬酔木で感じる春の訪れ

犬
馬酔木は花がきれいで香りが良くて、季節を感じられる素晴らしい植物です。でもその裏には、愛犬の健康を脅かす毒を秘めています。

必要以上に近づかず、少し離れた場所から春を楽しんでみてはいかがでしょうか。

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