ピーターボールドの性格、体重や被毛の特徴は?寿命や病気、歴史は?

ピーターボールド

ピーターボールドは無毛種のドンスコイと、すらっとした外見が特徴のオリエンタルショートヘアーを交配して誕生した猫種です。

新しい猫種ですが、友好的な性格でしつけやすいですよ。

この記事ではピーターボールドの性格、体重や被毛の特徴、寿命や病気、飼い方や歴史をまとめました。

ピーターボールドの歴史は?

ピーターボールド
この無毛の猫が発見されたのはなんと極寒の地、ロシアでした。

1990年代にロシアのブリーダー「オルガ・ミノロワ」が無毛種であるドンスフィンクスのオスと、オリエンタルショートヘアーのメスを実験的に掛けあわせたことでピーターボールドは誕生しました。

1996年にはロシアの猫品種登録団体SFFに正式に猫の新品種として登録され、1997年には世界的猫品種登録機関TICAに認定されました。

出典:TICA「Peterbald Breed」、タムシン・ピッケラル著/五十嵐友子訳/アストリッド・ハリソン写真「世界で一番美しい猫の図鑑」

ピーターボールドの体重や被毛の特徴は?

ピーターボールド

体型 オリエンタルタイプ
体重 2.5~6kg
被毛タイプ ウルトラボールド、ベロア、ヘアリー
被毛カラー ウルトラボールドは肌色、ベロア・ヘアリーは豊富

ピーターボールドは、オスの体重が3~6kg、メスが2.5~5kgのオリエンタルタイプの猫種です。

見た目の特徴

スレンダーな体型にくさび型の頭、大きく離れた耳が特徴的です。細長い手足もオリエンタルショートヘアーのようにスラリとして魅力的。

被毛の特徴

ピーターボールドの特徴は被毛のタイプが大きく分けて3種類いることです。産毛もまったく生えていない「ウルトラボールド」、桃のような手触りの産毛のある「ベロア」、普通に被毛が生えている「ヘアリー」の3種です。

被毛カラーは「ベロア」「ヘアリー」のみ、豊富な種類とパターンが存在します。無毛の「ウルトラボールド」は毛がない分、皮膚のしっとりとした温かみを直接感じることができます。

ピーターボールドの性格は?

ピーターボールド

ピーターボールドの性格

温厚で飼い主に従順
好奇心旺盛で甘えん坊
社交的で友好的

温厚で飼い主に従順

ピーターボールドは、温厚で飼い主に従順な性格をしています。

これは、ドンスコイの性格を引き継いでいるようです。飼い主と一緒にいることを望むので、長時間のお留守番や構ってもらえないことが多いと、拗ねてしまうこともあります。

好奇心旺盛で甘えん坊

ピーターボールドは、オリエンタルショートヘアーの好奇心旺盛さと甘えん坊な性格を兼ね備えています。

運動量が多くて飼い主と遊ぶことが好きなので、たくさん構ってあげたい人と相性が良い猫種と言えます。

社交的で友好的

飼い主さんに寄り添うピーターボールドですが、社交性があるので子供や他の動物にも友好的に接します。

多頭飼育の環境でも飼育しやすい猫ですよ。

ピーターボールドの寿命は?気をつけたい病気は?

ピーターボールド

寿命

平均寿命

14~15年(推定)

ピーターボールドの寿命は、オリエンタルショートヘアーの平均寿命である14~15年だと推定されています。室内猫の場合、平均寿命は12~18年程と言われていますので、やや短命と言えます。

長生きの秘訣は運動量を充分に確保できる環境を整え、肥満などの生活習慣病にならないように気をつけてあげることです。

高タンパク・低カロリーのエサを与え、細身で筋肉質な体型を保てるようにしてあげましょう。

病気

気を付けたい病気

皮膚病
熱中症

ピーターボールドが気を付けたい病気は「皮膚病」「熱中症」などです。

ピーターボールドは最近になって発見された猫種なので、寿命や親からの遺伝性疾患は明確に判明していません。

皮膚病

ホコリや皮脂をキャッチする被毛が存在しないため、皮膚に汚れがたまりやすくなっています。

皮脂が皮膚のシワの間に入りこむと、炎症やかゆみの原因になってしまいますので、飼い主さんの定期的なケアが必要ですよ。

熱中症

ピーターボールドは温度差に弱いため、「熱中症」などの命に係わる症状に気を付けて下さい。夏場の温度管理は徹底し、紫外線の攻撃からも守ってあげましょう。

「日焼け止め」や「服」を着せるなどの対策をしてみてくださいね。

ピーターボールドの飼い方は?

ピーターボールド

運動ができる環境

ピーターボールドは好奇心旺盛で運動が好きな猫です。退屈させないようしっかり固定できるキャットタワーの設置や、おもちゃを用意してあげて下さいね。

飼育環境はケガや傷に配慮して整えましょう。

体温管理のサポート

極寒の地で生まれたからといって寒さに強いわけではありません。夏も冬も室内の温度をしっかりサポートしましょう。

体温の調整が苦手なので、冬は暖まる場所がないと寒さで風邪をひいてしまいます。

動物用のヒーターを使ってみることをオススメします。夏は日差しに気を付けましょう。

定期的なお手入れ

被毛の無い個体には、週に数回、お湯で濡らしたタオルで体を拭いてあげましょう

汚れが溜まると悪臭の原因にもなります。また、月に1回はシャンプーをしてもいいですね。清潔を保つことで皮膚病予防になります。

被毛のある個体は、タオルで拭くか週に1回を目安にブラッシングをして、埃や汚れを落としてあげて下さい。

食事・キャットフード

成長期には、健康な体づくりのためにも高タンパク質なフードを与えるようにしましょう。

不足すると免疫力が低下し、病気や感染症にかかりやすくなります。成猫以降は、肥満に気を付けて食事量をコントロールしてくださいね。

ピーターボールドにおすすめのキャットフードは?

ピーターボールド
キャットフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているキャットフードを選びましょう。

これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるキャットフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。

手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているキャットフードがおすすめです。

いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。

食事量

キャットフードの裏面に記載されている量をあげるようにします。ただ、体重との換算表は、愛猫が「理想体型」であることを前提としているので、太っている子や痩せている子は量の調整が必要となります。

フードを選ぶときのポイントは?

ピーターボールドの適切なキャットフードは、彼らの栄養ニーズを満たすことが重要です。

主原料は動物性タンパク質源!

ピーターボールドは活発で筋肉質な猫であり、良質なタンパク質が必要です。肉や魚が主成分となっているキャットフードを選ぶことをおすすめします。

バランスの取れた栄養

キャットフードは、必要なビタミン、ミネラル、脂肪酸などの栄養素をバランスよく含んでいることが重要です。

AAFCO(アメリカ飼料管理官協会)など、栄養基準を満たしているか確認しましょう。

無添加または低アレルゲンフード

一部のピーターボールドは食物アレルギーに対して敏感な場合があります。アレルギーのリスクを軽減するために、無添加または低アレルゲンのキャットフードを検討してください。

水分量も大切

ピーターボールドは尿路結石や腎臓の健康維持のために十分な水分摂取が重要です。

総合栄養食のドライフードをメインに、夕飯だけウェットフードをトッピングするのもおすすめします。

極寒の地で生まれた無毛種

ピーターボールド
いかがでしたでしょうか?

ピーターボールドは被毛のある猫と無い猫がいますので、選ぶことができるのは魅力的ですね。ただ日本では、ペットショップやブリーダーでの販路が少なく購入先が海外となりますので、なかなか出会うことが難しい猫種です。

スフィンクスやドンスコイ、バンビーノと同じく無毛の猫種は、皮膚のお手入れが欠かせません。定期的にケアをしてあげましょう。猫を迎え入れたいけれど抜け毛が気になるという方にはピッタリの猫と言えますよ。

社交的で他の動物とも仲良くできるので、多頭飼育にも向いています。気になる方はぜひ探してみて下さいね。

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