外へ遊びに行ったり、通院するときにとても便利なクレートですが、慣らせておかないと怖がったり、中で吠えたりするクレート嫌いな犬になってしまいます。今回は家でできる簡単なクレートトレーニング方法をご紹介します。
犬のクレート、どんなのがいい?
クレートは犬にとってメリットが大きなものです。トイレトレーニングや災害時の避難、通院や旅行の移動、留守番中の事故防止やストレス軽減などに役立ちます。ペットショップでも購入できますが、ネット通販の方が種類が豊富なのでおすすめです。サイズは犬がクレートの中で体の向きを変えられるくらいのものが適切ですよ。
犬のクレート、いつ購入する?
クレートは犬を飼う前に購入するのが理想的です。ペットショップから連れて帰る時にクレートを使えるからです。これがトレーニングのスタートになります。車の中で犬を自由にさせたり、抱っこで移動するのはおすすめできません。シートの上でイタズラをしたり、マットをかじったり、運転の邪魔になったりする可能性がある上、急ブレーキなどの際に犬がケガをする危険があります。
クレートトレーニングの基本は?
トレーニングの基本はクレートは良いところ、楽しいところだと覚えさせることです。具体的なトレーニング方法は以下の5つのStepで行ってみてください。
Step 1
クレートの扉を全開にし、クレートの奥に好きなおやつを入れます。扉がガタガタ鳴る音を怖がる場合は扉を外した状態でトレーニングしてください。犬をクレートに誘導し、中に入るのを待ちます。
Step 2
犬が中に入り、後ろ足まで完全に入るようになったら出てくる前に更におやつをあげます。こうして徐々に中に居る時間を長くし、1分くらいは中に居られるようにします。
Step 1とStep 2を繰り返して犬がスムーズにクレートに入るようになったら、クレートに入るときに「ハウス」と声掛けします。
クレートに入ると良いことがあるということと「ハウス」といわれたら中に入るということを同時に覚えさせます。
Step 3
クレートの中で1分くらい待てるようになったら、犬が中に入った後に扉を閉め、おやつを与えます。
フードを食べ終わったら扉を開けて外に出し、たくさんなでて、褒めて遊んであげてください。これを繰り返して数分間は中で待っていられるように慣らしていきます。
Step 4
クレートの中で数分間待てるようになったら扉を閉めた状態でクレートに布を被せ、飼い主が見えない状態を作ります。そして扉や横からおやつを入れます。犬が食べきる前に布を取って飼い主が見える状態にしますが、その時はおやつをクレートに入れないようにします。これを繰り返して飼い主が見えない時の方がいいことがあるということを覚えさせます。
Step 5
クレートに布を掛けて飼い主が見えない状態に慣れてきたら、布を掛けた状態でおやつを中に入れる間隔を少しずつ長くしていきます。
おやつを入れる、飼い主がクレートから離れる、少し経ってから戻っておやつを入れるといった方法で慣れさせることがポイントです。
クレートトレーニングでしてはいけないこと
クレートトレーニングの最中(扉を閉めて待たせている間)に犬が吠えることがありますが、声掛けや扉を開けるといったことはしてはいけません。「吠えると飼い主の注意を自分に向けることができる」「吠えると外に出してもらえる」と学習してしまいます。犬が吠えた場合は無視して静かになるまで待つか、どうしても吠えるのを止めない場合は大きな音を出して驚かせ、静かにさせます。そして「吠えなくなってから扉を開ける」「吠えなくなってからフードを入れる」というようにトレーニングを続けてください。
クレートトレーニングはリラックスできる場所で
クレートトレーニングは暗くて狭い場所に閉じ込められるように感じ、クレートが嫌いな犬もいます。犬はストレスに弱いので、心身ともにリラックスできる環境で行ってあげてください。