短い手足がキュートなマンチカンは、他の猫にない魅力にあふれていますね。人気の猫ランキングでもつねに上位に入っていますよ。
この記事では、マンチカンの性格や特徴、かかりやすい病気やお手入れ方法、歴史についてまとめました。
目次
マンチカンの性格は?
好奇心旺盛で活発
甘えん坊で人懐っこい
穏やかで賢い
好奇心旺盛で活発
マンチカンは好奇心旺盛で活発な性格をしています。運動神経もバツグンで、短い後足にもかかわらずジャンプが得意な一面があります。部屋の中を元気に走り回る姿を見せる一方で、大きな声や物音には敏感で怖がってしまう面もあります。
甘えん坊で人懐っこい
マンチカンは甘えん坊で人懐っこい性格をしています。オスの方が甘えん坊な子が多い傾向にありますね。飼い主さん以外の初めて会った人間にも警戒せず、上手に甘えてきますよ。
穏やかで賢く社交的
マンチカンは賢い猫種なので、しつけもちゃんど覚えてくれます。また、穏やかで社交的なので他の動物とも仲良くできますよ。多頭飼育の環境でも問題なく飼育できると言えます。
マンチカンの特徴は?
体型 セミコビータイプ
体長 約60cm程
体重 3~4kg
被毛タイプ 短毛種・長毛種
被毛カラー 豊富に存在
マンチカンは猫界のダックスフントと呼ばれるほどの「胴長短足」が特徴の猫種です。オスの体重は約4kgで、メスの体は約3kgです。
見た目の特徴
マンチカンは、頭が丸く全体にがっしりしたセミコビータイプの体型をしています。「胴長短足」のイメージが強いマンチカンですが、足の長さは長~中ぐらいの個体もいます。体長は約60cm程になりますが、足長のマンチカンはもう少し大きくなります。
被毛の特徴
マンチカンには長毛種と短毛種の2タイプがあります。長毛種の被毛は密度が高く、シルクのような艶がありますね。短毛種の被毛も密度が高く、短毛種にしてはやや長めとなっています。オーバーコートとアンダーコートで覆われた、ダブルコートです。
被毛カラーの特徴
被毛カラーは、レッド系・クリーム系・キャリコ・シルバー・カメオ・ブラック・トーティー・ダイリュート キャリコ・ホワイト・ブルー・ブラインマッカレルタビーなどさまざまです。レッド系は明るい茶色で、キャリコは三毛、シルバーは明るい灰色ですね。ダイリュートやタビーなどは複雑なパターンを表していますよ。同じ色や組み合わせは存在しないと言われていますよ。
マンチカンの足の長さは3つある!
足が短いイメージの強いマンチカンですが、実は3つの足の長さに分けられます。足の長さによって運動能力が劣ることはありません。
スタンダード(足長)
スタンダードは3タイプの中で一番長い足で、成猫で10㎝ほどの長さになります。
スーパーショート(中足)
スーパーショートはスタンダードとラグハガーの中間の足の長さになりますよ。
ラグハガー(短足)
ラグハガーは3タイプの中で最も短い足になりますよ。敷物(ラグ)にお腹がつくほど(ハグするほど)の足の短さですね。
マンチカンには4つのタイプがある!
マンチカンにはスタンダードを含めて4つのタイプが存在します。
純血種
突然変異で発見された純血種は、短い手足と、体長よりやや短めのシッポが特徴です。小型のセミコビーですね。さまざまな猫と交配されてきた歴史があるため、外見や毛色も多種多様ですよ。
メヌエット
ミヌエットとも呼ばれるメヌエットは、マンチカンに「ヒマラヤン」「ペルシャ猫」「エキゾチックショートヘア」などをかけあわせて作られました。警戒心が薄く、甘えん坊で人なつこい性格ですね。ゴージャスな被毛が魅力的ですよ。
キンカロー
キンカローは、マンチカンに「アメリカンカール」をかけあわせて作られました。名前の由来は、キンキー(縮れた)とローレッグス(短足)という単語からですよ。カールした耳が愛らしいですね。性格は陽気で遊び好きですよ。
スクークム
スクークムは、マンチカンに「ラパーム」をかけあわせて作られました。ラパームから受け継いだカーリーヘアーが特徴ですね。ヒゲやまゆ毛もカールしてますよ。愛情深く、社交的な性格です。
マンチカンの起源、歴史は?
マンチカンの歴史は1983年にアメリカで発見された足の短い猫がルーツとされます。1983年以前にも足の短い猫の報告はありましたが、なかなか種として定着しませんでした。
アメリカで発見された猫から産まれた子猫をかけあわせて、育種(新しい猫種を作ること)が始まります。
1994年、TICAは新種開発プログラムの対象種としてマンチカンを指定。その後2003年にチャンピオンシップ・ステータスに昇格となりました。愛好家だけでなく、ショー・キャットとしても人気が高い種となっています。
種類が多い理由
マンチカンは1983年にアメリカで発見されて以降、手足を短くすることを目的に、さまざまな猫種と交配されて作られました。手足の短さ以外には、かけあわせた猫種の特徴が出てきますよ。「ジェネッタ」という種類のマンチカンは、ベンガルとかけあわせたので、ベンガルの模様を持つ手足の短い猫になっていますね。
名前の由来
また、マンチカンの名前は、「オズの魔法使い」の小人(マンチキン)から取られているそうです。
出典:TICA「タムシン・ピッケラル著/五十嵐友子訳/アストリッド・ハリソン写真「世界で一番美しい猫の図鑑」」
マンチカンの4匹の仲間とは?ミックス猫「スコマンチ」とは?
マンチカンの4匹の仲間
キンカロー
ミヌエット
ラムキン
バンビーノ
マンチカンには他の猫種との交配によって誕生した代表的な猫種が4匹います。これらの4匹は「短い脚」が可愛い点でマンチカンと似ていますが、それぞれ個性的な性格や特徴をしています。
ミックス猫「スコマンチ」
マンチカンにはスコティッシュフォールドとのミックス猫が存在します。マンチカンのミックス猫は「スコマンチ」と呼ばれていますよ。スコマンチの代表的な特徴は「折れ耳」です。
マンチカンの寿命は?気を付けたい病気は?
寿命
11~13年
マンチカンの平均寿命は11~13年ほどで、他の猫種と比べてやや短めです。なかには15年以上も長生きする子もいますよ。
長生きの秘訣は運動量を充分に確保できる環境を整え、肥満などの生活習慣病にならないように気をつけてあげることです。高タンパク・低カロリーのエサを与え、細身で筋肉質な体型を保てるようにしてあげましょう。日頃のコミュニケーションやケアが長生きに繋がりますよ。
病気
肥満
椎間板ヘルニア
マンチカンが気を付けたい病気は「肥満」「椎間板ヘルニア」などです。マンチカンはさまざまな猫種とかけあわせているので、遺伝的にかかりやすい病気はありません。ただ、手足の短い体の構造上、負担がかかる場所は注意が必要です。
肥満
「肥満」はあらゆる病気にかかるリスクを高めます。手足が短いために関節や骨に悪影響を与えます。日ごろの適切な食事管理と、軽い運動を取り入れることが大切ですよ。
椎間板ヘルニア
背骨の骨の間にあるクッションが、何かしらの衝撃によって飛び出すことで痛みが出てしまう病気です。「歩くのを嫌がる」「歩行に違和感を感じる」「失禁してしまう」といった症状が見られたら、すぐに病院で診てもらいましょう。
マンチカンの飼育方法は?
運動ができる生活環境
マンチカンは手足が短くても活発に動きます。肥満対策として適度な運動は必要なので、低めのキャットタワーを設置してもいいでしょう。遊び好きな猫種なので、遊びながら運動させてあげられるおもちゃなどを用意してもいいですね。
定期的な被毛のお手入れ
マンチカンの被毛は抜け毛が多く、お手入れがやや大変です。長毛種は1日2回・短毛種は1日1回、ブラッシングとコーミングを行うようにしましょう。目の粗いブラシでブラッシングすることで、皮膚に刺激を与えて血行を良くしますよ。コームを使って被毛を整えれば、シルクのような被毛と健康を維持することができるでしょう。
被毛の手入れをしないと、猫自身が毛づくろいをして大量の毛を飲みこんでしまい、胃の中で大量にからまり「毛球症」になってしまいます。下記記事を参考にお手入れをしてあげてくださいね。
肥満に注意した食事管理
成長期には、健康な体づくりのためにも高タンパク質なフードを与えるようにしましょう。不足すると免疫力が低下し、病気や感染症にかかりやすくなりますよ。マンチカンは体質上、太りやすい猫種です。成猫以降は、肥満に気を付けて食事量をコントロールしてくださいね。
マンチカンがオススメな飼い主さんは?
猫飼い初心者さん
マンチカンは大人しく、人懐っこい性格であるため非常に飼いやすい猫種です。そのため、猫を飼うのが初めての人にもおすすめの猫種です。マンチカンは頭がいいので、しつけもしやすいですよ。
多頭飼育をしている飼い主さん
マンチカンは社交的で賢くとても穏やかな性格なので、他の動物とも仲良くでき争うこともありません。そのため、多頭飼育している方にもオススメな猫種と言えますよ。
マンチカンにおすすめのキャットフードは?
キャットフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているキャットフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるキャットフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。
手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているキャットフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。
食事量
キャットフードの裏面に記載されている量をあげるようにします。ただ、体重との換算表は、愛猫が「理想体型」であることを前提としているので、太っている子や痩せている子は量の調整が必要となります。
マンチカンの販売価格は?迎え入れ方法は?
15〜35万円前
マンチカンの販売価格はおよそ15〜35万円前後です。人気の毛色によって販売価格は変わってきます。
与えるキャットフードによって変わりますが年間のエサ代は「6万円前後」、飼育環境に必要なケージや食器などを揃えるには「3万円前後」かかります。最低限必要なものでこの程度の見積もりになりますが、ペット保険などの健康管理費なども入ってくるともっとお金が必要になります。ペットを飼う上で、飼育費用を見積もることは重要ですよ。
迎え入れ方法
マンチカンを迎え入れる方法として「ブリーダー」「ペットショップ」「里親から譲り受ける」といった方法があります。自分に合った方法で迎え入れて下さいね。
ブリーダーのメリットとデメリットについて
マンチカンについ
ての知識が豊富
健康的な猫を紹介してくれる
個々の特徴を把握している
専門知識があるので疑問があれば聞いて確認できる
金目当ての悪質なブリーダーがいる
良いブリーダーか見極めが難しいこともある
ペットショップより面倒な部分もある
ブリーダーから子猫を飼うのにはメリットとデメリットがあります。両方をしっかり把握した上で、信頼できるブリーダーさんを利用するようにしてくださいね。
人気のマンチカン!!
いかがでしたでしょうか?
マンチカンは猫の人気ランキングで上位に位置する猫種です。
上位に位置する理由は、手足の短いキュートな外見でありながら、純血種にありがちな遺伝的な欠陥がなく、性格も明るいため、初心者でも飼いやすいからでしょう。
被毛の色や模様のバリエーションも豊富で魅力的です。
猫種としてはまだ歴史が浅いので、これから先どのように定着するのか、変化するのかが楽しみでもありますね。