ワイルドな見た目が特徴的なアメリカンボブテイル。「ボブテイル」という名の通り、短いしっぽをしている大型種です。
アメリカではアニマルセラピーにも参加することもある優しい性格をした猫であり、「猫界のゴールデンレトリーバー」とも言われています。
この記事ではアメリカンボブテイルの性格や体重、被毛の特徴、寿命、病気、歴史についてまとめました。
目次
アメリカンボブテイルの歴史は?
原産国はアメリカで、1960年代ごろにアリゾナ州のサンダース夫婦がしっぽの短い縞模様の猫をみつけたことが、アメリカンボブテイルの原点だといわれています。
サンダース夫婦は「ヨディ」と名づけて可愛がったそうで、シャムと交配することでアメリカンボブテイルの子猫が誕生したとされています。
比較的有名な猫種なので以外に思われる方も多いですが、実はTICAに初めて登録されたのが1989年と比較的新しい猫種です。
出典:TICA「American Bobtail Breed」
アメリカンボブテイルの特徴は?
体型 | ロング&サブスタンシャルタイプ |
---|---|
体重 | 3~7kg |
被毛タイプ | 短毛種・長毛種のダブルコート |
被毛カラー | 様々なカラーが認められている |
アメリカンボブテイルは、体重3~7kg程の大きな体型と短い尻尾が特徴的な猫種です。
見た目の特徴
大きな体格はがっしりとした筋肉質で、ロング&サブスタンシャルタイプという猫の中でも最大の大きさに分類されます。顔は丸みのあるクサビ形で、最大の特徴である短い尻尾は「優性遺伝」で生まれてくる際に優先される遺伝です。
形は様々で、真っすぐでも巻き尾でもどんな形の尻尾でも認められます。
アメリカンボブテイルと似ている猫種の「ジャパニーズボブテイル」も尻尾が短いですが、こちらは劣性遺伝です。
被毛の特徴
アメリカンボブテイルの被毛はダブルコートで、短毛種と長毛種の両方が存在します。被毛カラーは様々な色とパターンが認められています。
アメリカンボブテイルの性格は?
優しく社交的
遊び上手で好奇心旺盛
おとなしく社交的
アメリカンボブテイルは、おとなしく社交的な性格をしています。体は大きく凛々しい顔立ちですが、優しい心の持ち主なのです。アメリカでは動物介在療法であるアニマルセラピーにも参加し、その姿から「猫界のゴールデンレトリーバー」とも言われているようですね。
他の動物たちとも仲良く接することができ、小さな子供にも辛抱強く接しますので、どんな環境においても飼育しやすい猫種と言えます。
遊び上手で好奇心旺盛
アメリカンボブテイルはハンティングの素質を兼ね備えており、遊び上手で好奇心旺盛な子が多い猫種です。
そのため、猫じゃらしやレーザーポインター、虫などには猫らしく敏感に反応してくれます。
アメリカンボブテイルの寿命は?気をつけたい病気は?
寿命
12~15年
アメリカンボブテイルの寿命は12~15年です。一般的に猫の寿命は15年と言われています。
長生きの秘訣は運動量を充分に確保できる環境を整え、肥満などの生活習慣病にならないように気をつけてあげることです。高タンパク・低カロリーのエサを与え、細身で筋肉質な体型を保てるようにしてあげましょう。
病気
膀胱炎
尿路結石
腎不全
アメリカンボブテイルが気をつけたい病気は、猫がかかりやすいとされる「膀胱炎」「尿結石」「腎不全」などの泌尿器系の病気です。
症状として、食欲が落ちて水を大量に飲むようになります。特に高齢のアメリカンボブテイルは注意が必要です。
アメリカンボブテイルの飼い方は?
外へ飛び出しに注意
アメリカンボブテイルは好奇心旺盛な猫なので、外へ飛び出してしまうと戻ってこないことがあります。完全室内での飼育を考えている場合は、外へ行かせないよう注意が必要です。
十分な運動や遊びが行えるよう、キャットタワーを設置したりおもちゃを用意して満足できる環境を作ってあげましょう。
食事・キャットフード
アメリカンボブテイルは食べることが大好きです。そのため、肥満には気を付けなければなりません。
成長期であれば、健康的な体づくりのためにも高タンパク質なフードを与えるようにしましょう。不足すると免疫力が低下し、病気や感染症にかかりやすくなります。
成猫以降は、肥満に気を付けて食事量をコントロールしてくださいね。
定期的な被毛ケア
被毛の手入れは週2回を目安にブラッシングを行いましょう。アメリカンボブテイルの被毛はダブルコートなので抜け毛が多くなります。
特に季節の変わり目などは抜け毛の量が増えますので、様子を見て1日1回ブラッシングやコーミングをしてもいいかもしれません。
アメリカンボブテイルにおすすめのキャットフードは?
キャットフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているキャットフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるキャットフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。
手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているキャットフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。
食事量
キャットフードの裏面に記載されている量をあげるようにします。ただ、体重との換算表は愛猫が「理想体型」であることを前提としているので、太っている子や痩せている子は量の調整が必要となります。
フードを選ぶときのポイントは?
アメリカンボブテイルにおすすめのキャットフードは、栄養バランスの取れた高品質なキャットフードです。以下に、選ぶ際のポイントをいくつかご紹介します。
動物性タンパク質源に注目!
アメリカンボブテイルは筋肉質な体つきを持っているため、高品質なタンパク源が重要です。
動物性タンパク質(鶏肉、魚、肉など)が主原料に使われているキャットフードをおすすめします。
適切な脂質バランス
アメリカンボブテイルのエネルギー需要に応えるためには、適切な脂質バランスが必要です。
良質な動物性脂肪が含まれているキャットフードを選ぶことが望ましいでしょう。
必須栄養素の含有
アメリカンボブテイルの健康維持には、必須栄養素(ビタミン、ミネラル、オメガ脂肪酸など)の適切なバランスが重要です。
キャットフードの成分表を確認し、バランスの良い栄養素が含まれているかを確認しましょう。
体重管理が重要?
アメリカンボブテイルは適切な体重管理が重要です。
肥満は健康問題を引き起こす可能性があるため、体重管理に役立つ低カロリーまたは体重管理用のキャットフードを選ぶのも検討してみてください。
アメリカンボブテイルの価格は?迎え入れ方法は?
価格
15~30万円
アメリカンボブテイルの販売価格はおよそ15~30万円程です。
迎え入れ方法
アメリカンボブテイルは日本で見つけることは難しいでしょう。そのため、海外からの輸入になってしまう可能性が高いです。
どうしても欲しいと思う方は、「輸入代行業者」を利用するか、自身で直接海外のブリーダーから輸入する、といった方法になります。
金額が倍以上かかる場合や、子猫の健康状態を直接確認しにくいなどといったデメリットの部分もしっかり把握してから、検討してくださいね。
大きな体と心が魅力!
いかがでしたでしょうか?
大型猫メインクーンのように大きく成長する個体もいるほど、アメリカンボブテイルは大型な猫です。ただ、性格はとても落ち着きがあり優しい心の持ち主ですよ。
ゆったりと愛猫と生活を楽しみたいという方におすすめの猫種ですよ。