デボンレックスは、独特の巻き毛が犬のプードルに似ていることから「プードルキャット」とも呼ばれる猫です。
鳴き声も小さいので、マンションや集合住宅に住んでいる方でも飼育しやすいです。
この記事ではデボンレックスの歴史、特徴や性格、子猫の入手方法や値段についてまとめました。
目次
デボンレックスの歴史は?
デボンレックスの歴史は、1960年にイギリス南西部のデヴォン州でベリル・コックスという女性が偶然発見した巻き毛のオス猫から始まります。
そのオス猫はベリル・コックスが飼っていたメス猫と交尾をして、複数の子猫をもうけました。生まれた子猫の中にいた、父親と同じような巻き毛を持つオスの子猫こそがデボンレックスの始祖だとされています。
その後様々な描種との異種交配を経て、1960年代に公認を得た描種として確立されました。
現在デボンレックスは、コーニッシュレックス、セルカーレックスと並んでレックス種の1種として認定されています。
デボンレックスの特徴は?
体型 | セミフォーリン |
---|---|
体重 | 3~5kg |
被毛タイプ | 巻き毛のシングルコート |
被毛カラー | 全カラー公認 |
デボンレックスは、「大きな目」「大きく張り出した耳」「巻き毛」が特徴的な猫です。
見た目の特徴
体重は3~5kgほどですが、筋肉質で骨太な体型をしています。くさび型をしている小さな頭に、卵のような形をしている大きな目と幅の広い大きな耳が付いています。
独特な風貌からエイリアンキャットやピクシーキャット(小さい妖精)と呼ばれることもあります。
被毛の特徴
デボンレックスの被毛はとても特徴的で、非常に短く密集しておりウェーブやカールがあります。そのため、デボンレックスの被毛は「パーマネントウェーブ」と形容されることも。
触り心地は柔らかく、シルクのような質感を持っています。被毛は体全体に均等に生えており、特に背中や側面にカールが顕著に現れることが多いです。
また、被毛の短さやカールの特性から、抜け毛が比較的少なくアレルギー体質の方にも適しているとされています。
ただし、個体によって被毛のタイプや特徴には多少のバリエーションがありますので、一概に全てのデボンレックスが同じような被毛を持つわけではありません。
デボンレックスの性格は?
活発で好奇心旺盛
甘えたがり
デリケート
活発で好奇心旺盛
デボンレックスは好奇心旺盛で活発な性格をしています。
感情表現も豊かで、イタズラをすることもあります。猫にしては珍しく、嬉しいことがあると犬のように尻尾を振ることでも知られています。
賢さを兼ね備えているのでしつけ面で苦労することはありません。遊びの中でコミュニケーションを取りながら覚えさせることもできます。
甘えたがり
一人遊びも得意ですが、飼い主さんと一緒に遊んだり肩や膝の上に乗って甘えたりすることも大好きなので、愛猫とより濃密な時間を過ごしたいと考えている方に向いている猫ともいえますね。
デリケート
デボンレックスはデリケートな一面があり、静かな場所での生活を好みます。飼育環境には気を配ってあげてください。
他の猫種との共生には不向きなので、単独か同猫種だけでの飼育がおすすめです。
デボンレックスの寿命や病気、飼い方は?
寿命
10~13年
デボンレックスの寿命はおよそ10~13年です。一般的には猫の寿命は15年なので、平均よりやや短いといえますね。
長生きの秘訣は運動量を充分に確保できる環境を整え、肥満などの生活習慣病にならないように気をつけてあげることです。
高タンパク・低カロリーのエサを与え、細身で筋肉質な体型を保てるようにしてあげましょう。
病気
膝蓋骨脱臼
肥大性心筋症
デボンレックスが気を付けたい病気は「膝蓋骨脱臼」「肥大性心筋症」など。
ペットの猫としての寿命は平均的ですが、親からの遺伝疾患が多いため注意が必要です。
膝蓋骨脱臼
デボンレックスは遺伝的に膝蓋骨脱臼になりやすいといわれています。
症状が軽ければ保存療法で対処できますが重症化してしまうと外科手術が必要になるので、足を引きずって歩くなどの歩行異常が見られたら早急に病院へ連れて行くようにしてください。
先天性の場合は対策が困難ですが、定期的な健診を受けることで早期発見・早期治療が可能な病気でもあります。
肥大性心筋症
肥大性心筋症は、心筋壁が肥厚して心臓に血栓ができ動脈が詰まってしまう病気です。
猫の呼吸が普段と違うなと感じたら、すぐに病院へ行き診察を受けるようにしてください。症状が悪化すると呼吸困難になって心停止することもあるので迅速な処置が必要です。
この病気も定期検診で対策できる病気なので、毎年定期検診を受けることが大切だといえますね。
デボンレックスの飼い方は?
大切なものはしまっておく
お留守番はストレス
被毛の手入れ
食事・キャットフード
大切なものはしまっておく
デボンレックスは好奇心旺盛で活発です。目についたものをおもちゃとして遊ぶことがありますので、触れてほしくないものや壊れたら困るものはしまっておくことをオススメします。
お留守番はストレス
飼い主さんに甘えたがりで、スキンシップを好む猫種です。そのため、お留守番が多い環境はストレスを与えてしまうかもしれません。お留守番で寂しい思いをさせないよう、楽しく遊べるようなおもちゃをたくさん用意してあげて下さいね。多頭飼育を検討する場合は、同じ猫種か犬であれば仲良くできるかもしれません。
被毛の手入れ
デボンレックスのお手入れは難しくありません。短毛のシングルコートなので、定期的に優しくブラッシングやコーミングを行いましょう。シャンプーは月に1回程度を目安に取り入れてみて下さいね。
食事・キャットフード
子猫から成猫になる成長期は高カロリー、高タンパクの良質のご飯をあげるようにしましょう。特にタンパク質はとても重要で、不足すると免疫力が低下し、感染症や病気になりやすくなります。肥満に注意しながら、筋肉や太い骨を作るための栄養バランスに注意してあげてください。
デボンレックスの価格は?迎え入れる方法は?
販売価格
15~30万円
デボンレックスの価格は15~30万円です。
ショータイプを希望する場合は30万円近い値がつくこともありますが、ペットタイプであれば15万円前後で入手できます。
迎え入れる方法
デボンレックスを迎え入れる方法としては「ペットショップ」「ブリーダー」「里親」などがあります。
ただ、デボンレックスはペットショップで販売されることは滅多に無く、ブリーダーさんの数も多くはありません。
購入を考えているのであればブリーダーさんに早めに連絡を取り親猫の出産情報や子猫の情報を確認しておくようにしてくださいね。
なかなか見つからない場合は、キャットクラブに問い合わせてみてください。デボンレックスのブリーダーさんを紹介してくれることもあります。
デボンレックス、輸入は可能?
早く入手できる
費用が高額
自分の目で子猫を確認できない
自身で、デボンレックスを海外から輸入することは出来ます。
国内のブリーダーさんから譲り受ける場合は、連絡を取って予約をしてからの順番待ちになることが多いため、人気のあるブリーダーさんだと1年以上待つことも少なくないです。どうしても早く入手したい時などは海外からの輸入がおすすめです。
ただ、海外から成体を輸入する場合は、諸経費などを含めて国内での販売価格の「2倍以上の金額がかかる」こと、「自分の目で直接子猫を見ることができない」というデメリットもあります。
多少時間をかけてでも、国内のブリーダーさんに直接子猫を見せてもらったうえで購入を決めるのが安心だといえますね。
デボンレックスにおすすめのキャットフードは?
キャットフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているキャットフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるキャットフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。
手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているキャットフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。
フードを選ぶときのポイントは?
デボンレックスの健康をサポートするためには、栄養バランスの取れた高品質なキャットフードを選ぶことが重要です。以下に、デボンレックスにおすすめのキャットフードの選び方と一般的な指標をいくつかご紹介します。
動物性たんぱく質がメインであること
デボンレックスは活発でエネルギーがありますので、高タンパク質のフードを選ぶことが重要です。
肉や魚が主原料として使われているキャットフードが良い選択肢です。
人工的ではない自然な成分
人工的な添加物や防腐剤の少ない、自然な成分で作られたキャットフードを選びましょう。
化学物質や合成添加物が含まれていないキャットフードが健康に良い影響を与えます。
適切な栄養バランス
デボンレックスだけに限ったことではありませんが、バランスの取れたごはんが重要です。
キャットフードには、タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラルなど、猫の栄養ニーズを満たすバランスが含まれていることを確認しましょう。
初めて猫を飼う人にも飼いやすい!
いかがでしたでしょうか?
デボンレックスは、初めて猫を飼う人でも飼いやすい猫です。
一人遊びも上手ですし飼い主さんが求めていることを汲み取れる賢さも兼ね備えているので、愛猫とメリハリをきかせた生活を送りたい方におすすめです。