くしゃみや咳といったアレルギー症状。実は、大切な家族の一員である愛犬がアレルギーの原因になっているかもしれません。犬アレルギーは、犬の被毛や古い細胞が角化したフケ、唾液や尿、便が原因となってアレルギー反応を起こします。
長年、犬と暮らすうちに犬アレルギーを発症するというケースも少なくありません。犬アレルギーは、軽い症状から重い症状まで様々な症状を引き起こします。この記事では、犬アレルギーの症状について咳は出るのか?目に病変は出るのか?についてまとめました。
人の犬アレルギー、軽い症状は?
咳
くしゃみ、鼻水、鼻詰まり
目の腫れ、目やに充血、涙
湿疹(しっしん)、かゆみ
犬アレルギーは、風邪や花粉症、虫刺されのかゆみとよく似た軽い症状から、下痢や嘔吐、呼吸困難などの重い症状まで、様々な症状を引き起こします。
咳やくしゃみ、鼻水、目の充血といった軽い症状を、すぐに治ると自己判断して治療せずに放置するのは良くありません。症状がさらに悪化してしまい、下痢、嘔吐、めまい、呼吸困難といった重い症状に発展する場合がありますよ。もともと喘息を持っていたり、虚弱な体質であったりといった条件が引き金になることもありますよ。
咳
アレルゲン(アレルギーの原因物質)を吸い込むことで気道が炎症して咳が出ます。犬と一緒の空間にいるだけで、咳がでてしまう敏感型の犬アレルギーで悩む飼い主さんもいます。お手入れができていない他の犬に接触すると、咳き込んでしまうこともありますよ。
くしゃみ、鼻水、鼻詰まり
風邪や花粉症とよく似ており、くしゃみ、鼻みず、鼻づまりといった症状がよくみられます。鼻の奥の副鼻腔が炎症を起こし、中に入った異物を外に出そうとする生体防御反応です。皮膚に次いで多くみられる症状ですよ。
目の腫れ、目やに
目の周りやまぶたが腫れて痛くなったり、白目が水ぶくれ状になることもあります。結膜に、涙の成分が固まったゼリー状の目やにが出ることもあります。
充血、涙
結膜が外部からの刺激によって炎症を起こします。目がかゆくなり、こすると次第に痛みが加わります。目が真っ赤に充血したり涙が出たりするようになります。
湿疹(しっしん)、かゆみ
湿疹、かゆみ、皮膚の乾燥、じんましんなどの皮膚に関するトラブルがみられます。犬アレルギーのなかでも最も多い症状といわれていますよ。
人の犬アレルギー、重い症状は?
下痢
嘔吐
めまい
動悸
呼吸困難
症状を治療せず、そのままにしていると、悪化してしまいます。下痢、嘔吐、めまい、動悸、呼吸困難といった重い症状を引き起こしてしまいます。
下痢
アレルゲンとなる物質が腸の粘膜に炎症を起こすため下痢となり、繰り返すことで重症化していきます。大人に限らず、小児、0歳児においても下痢を引き起こすことがあります。
嘔吐
胃の粘膜で、アレルゲンとなる物質を排除しようと生体防御反応が起きるため、嘔吐することがあります。
めまい
重症化すると、急激に身体の血管が開くため低血圧となり、めまいが起こることがあります。
鼻炎の症状が悪化すると、鼻詰まりによって呼吸ができなくなり身体全体が酸素不足になります。その結果、脳も酸素不足となり、神経症状のめまいが引き起こされることがありますよ。
動悸
息切れや咳、喘息などの呼吸器系の症状を伴い、ドキドキと心拍が速くなる動悸が引き起こされることがあります。
呼吸困難
気道の炎症が重症化すると、喉が腫れて呼吸がしずらくなる、喘息が悪化するといったことから呼吸困難が引き起こされます。それ以外に、じんましんなどの皮膚症状、息苦しさなどの呼吸器症状や嘔吐などの消化器症状が同時に起こります。アナフィラキシー・ショック(急性のアレルギー反応)で呼吸困難になることも報告されており、緊急の処置が必要です。
重症化する前に病院に
犬アレルギーは、犬の被毛や古い細胞が角化したフケによってアレルギー反応を起こすことが多いといわれています。特に春から夏にかけての抜け毛の時期は特に注意してくださいね。
室内の掃除と換気をまめに行うことがおすすめです。また、アレルギーは身体の生体防御反応なので、日ごろから免疫力を高める生活習慣を送ることも大切です。症状が重症化する前に、病院で診てもらうようにしましょうね。