猫の去勢手術、方法や時期、費用まとめ。助成金はある?

猫
愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。2024年にはペット栄養管理士の資格も取得。

猫を飼う上で避けて通れないのが去勢手術ですよね。去勢手術は動物病院で行えば、リスクの少ない安全なものですが、不安もつきものです。不安を解消するためにも、去勢手術の方法や費用、受けるのに適した時期など詳しいことを覚えておくとよいですよ。

この記事では、猫の去勢手術の方法や時期、費用や助成金についてまとめました。

猫の去勢手術、方法は?

猫

オスの場合は睾丸を摘出します。メスの場合は卵巣もしくは卵巣と子宮の摘出を行います。卵巣のみの摘出では避妊はできますが、子宮の病気対策のために子宮も同時に切除することが多いです。

手術の時間は、毛を剃るなどの準備時間を除けば、オスは5分、メスは10分ほどで終わります。術後はオスなら1泊、メスなら2泊ほど入院します。問題がなければ日帰りできる病院もありますよ。退院後、1週間ほどで抜糸を行い去勢は全行程終了です。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
獣医さんの判断もありますが、基本的に術後数日はエリザベスカラーの装着をしましょう。猫が気にして傷跡をなめたり糸をかじってしまうと傷の治りが遅くなります。エリザベスカラーを装着している際はご飯が食べにくくなるため、お皿の位置を高くするなど工夫をしましょう。

 

猫の去勢手術に適した時期は?

猫

あまりに幼いうちに去勢手術を行うとホルモンバランスの乱れなどから、臓器に悪影響を与える可能性があります。猫は生まれてから半年〜6か月で性的に成熟しますので、性的に成熟した後、去勢手術をおこないましょう。

メスの場合は、成熟して最初の発情期を迎える前に手術をするのがオススメです。高齢の猫の場合は、事前に血液検査やレントゲン検査を受けておくと手術の負担に耐えられるかどうかがわかるため安心です。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
メスの猫であれば、初回発情前に避妊手術を行うことで、乳腺腫瘍の予防になります。猫の乳腺腫瘍は悪性の確率が大変高いです。もしメスの猫も飼育している場合は検討してみてください。

 

猫の去勢手術、費用は?

猫

去勢は保険が適用されず、全て実費となります。平均的にオスは約10,000円、メスは約15,000円かかります。高齢の猫や病気の猫は血液検査をすることがあり、さらに約5,000円かかります。手術代が安い動物病院は入院をさせず日帰りとなることが多いです。

 

猫の去勢手術のための助成金

猫

自治体によっては、猫の去勢手術に補助制度が設けられており、去勢手術の費用を負担するための助成金がもらえます。ただ、条件や金額は自治体によってかなり幅があります。

例えば東京都港区の場合、生後6か月以上の猫の飼い主や管理者等を補助対象としています。書類審査があり、通過すると補助を受けることができます。術後、獣医師からの書類などを提出すると、手術費用のうちオスなら5,000円、メスなら8,000円を上限に助成金がもらえます。

各自治体はホームページやパンフレットにて補助制度の紹介を行っているので、チェックしてみてくださいね。

 

猫の去勢は妊娠や病気対策のために必要

猫

去勢手術は猫がかわいそうだと思われがちですが、望まない妊娠や病気や問題行動を起こさないためにも必要です。助成金を使うなど工夫をすれば費用負担額をおさえることもできるので、ぜひ去勢を前向きに検討してみてください。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
去勢手術を行うことで、予防できる病気はたくさんあります。また、問題行動が緩和し性格も穏やかになります。子どもを望まない場合は去勢手術を行うようにしましょう。

関連記事