シベリアンハスキーは「バカ犬」といわれることがありますが、実はとても賢い犬種とご存知でしたか。
今回の記事ではシベリアンハスキーはなぜ「バカ犬」とよばれるようになったのかと正しいしつけの仕方の観点からシベリアンハスキーについてまとめました。
目次
シベリアンハスキーが「バカ犬」と呼ばれた理由は?
無駄吠え
脱走癖
シベリアンハスキーは佐々木倫子さんの漫画「動物のお医者さん」や映画「南極物語」が1980~1990年に大ヒットしたことで、一躍人気犬種となりました。
漫画やテレビの中のシベリアンハスキーは温厚で人懐っこい性格をしていたので、多くの人がシベリアンハスキーを飼いやすいと想像していました。
バブル景気も味方して飼育者が急激に増えました。しかし、シベリアンハスキーの本能である「無駄吠え」「脱走癖」などの理由で、飼いきれない飼い主さんが増え、保健所を埋め尽くすほどのシベリアンハスキーが捨てられたといいます。
それ以来、シベリアンハスキーは飼育には向かない「バカ犬」だとよばれるようになります。
シベリアンハスキーは「バカ犬」ではない!しつけの問題
「バカ犬」というイメージは、流行に便乗して軽い気持ちでシベリアンハスキーを飼い始めた人たちがあまりにも多かった事によるものです。
もともとペット用に生まれた犬種ではありませんし、当時は犬を鎖につなげて犬小屋で買うことが当たり前でした。
甘えたがりな性格であるため飼い主の姿が見えないと不安になって吠えたり、集団生活していた頃の本能で自分に合う集団を見つけようと放浪する習性があるのです。
当時問題とされた「無駄吠え」「脱走癖」などの行動は、飼い主さんのしつけ不足により起こった悲劇なのです。
シベリアンハスキーは賢い?歴史は?
逆に、きちんとしつけをされたシベリアンハスキーは友好的でほとんど吠えません。
昔はソリ犬として活躍していたように、状況判断力の優れた犬種なのです。頑固な一面があり、飼い主を一度「リーダーではない」と認識してしまうと命令を一切聞かなくなるほどです。
賢いがゆえに、元々自分で考えて行動するタイプといえますね。第二次世界大戦中にアメリカ軍の捜索・救助犬としてシベリアンハスキーが活躍した歴史もあります。
シベリアンハスキーのしつけ、どうする?
まず信頼関係を結ぶことから始めます。
シベリアンハスキーは社会性が強く順位づけをする犬種のため、自分がボスだと思い込むと手がつけられなくなってしまうからです。
しつけは忍耐強く行うようにします。時間はかかるかもしれませんが、めげない一面があるのでゆっくり時間をかけて教えればきちんと覚えてくれますよ。
たくさん体を動かせて疲れさせるというのも大切なポイントです。有り余る体力が遠吠えや破壊行動に繋がることもあるからです。
シベリアンハスキーの飼い方・しつけ方のコツは愛情!
シベリアンハスキーは室内飼育で、「たっぷり愛情を与える」というのが飼い方やしつけのコツです。
集団生活の中で自分の居場所が感じられず、長時間孤独を感じると、脱走して自由を求めることや仲間とのコミュニケーションをとるために遠吠えをすることがあるのです。
ただ、ケージだけでの飼育だとストレスを感じてしまうので避けてくださいね。人懐っこく従順ですが頑固で自己表現が強い一面もあり、しつけは忍耐強く続けることが必要です。毎日なでてあげる、声をかけてあげるなどしてたっぷり愛情を与えてくださいね。
しつけ次第でどんな犬でも「バカ犬」に?
どんなに賢い犬種でも、飼い主のしつけなしには社会性を身につけることはできません。シベリアンハスキーは元々雪国でソリを引く犬だったので、ペット用に改良された犬種を飼うよりもしつけのハードルは高いです。
それでも「動物のお医者さん」や「南極物語」のように、シベリアンハスキーと生活を送りたいという方は、ぜひ飼ってみてくださいね。