オーストラリアンシェパードの飼い方まとめ!性格や迎え入れ費用、特徴、寿命・病気、食事、しつけは?

愛玩動物看護師
監修者:渡邉鈴子

栃木県生まれ。帝京科学大学にて4年間、動物看護学をはじめとした動物関連の科目を学び、2023年5月には愛玩動物看護師免許を取得。これまでにうさぎや猫の飼育経験あり。2024年にはペット栄養管理士の資格も取得。

オーストラリアンシェパードは、鋭い知性とエネルギーに満ち溢れた表情と豊富な胸元の飾り毛が特徴的な犬種です。

美しい風貌と家族に対する献身的な性格から、近年になって特に人気が出てきていますよ。

この記事では、オーストラリアンシェパードの性格や特徴、子犬の迎え入れ費用や迎え入れ方、しつけや寿命についてまとめました。

 

オーストラリアンシェパードの基本情報

オーストラリアンシェパード

性格

オーストラリアンシェパードの性格

忠実
賢い
愛情深い
温厚
活動的

オーストラリアンシェパードの性格は、「忠実」「賢い」「愛情深い」「温厚」「活動的」などです。

忠実で愛情深い

オーストラリアンシェパードはおとなしく優しい性格の子が多いので、犬同士で喧嘩することも滅多になく、小さな子供がいる家庭でも迎え入れやすいと人気がある犬種です。飼い主に対しても忠実で愛情深い性格なので、初心者でも飼育しやすい犬種ですよ。

賢く活動的

オーストラリアンシェパードは活発でエネルギッシュな性格を持ち、適度な運動と刺激が必要です。毎日の散歩はもちろん、ドッグランなどで運動するなどを取り入れる必要がありますので、十分な時間を確保できる人に向いている犬種です。また、実際に「介助犬」「救助犬」としても活躍する賢さや順応性を持ち合わせいているため、しつけも難しくない犬種と言えます。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
オーストラリアンシェパードは、訓練に適した性格をしています。牧羊犬、牧畜犬として活躍しています。

大きさ・体重

オーストラリアンシェパードの体高は45~59cm、体重は18~35kg中型犬に分類されます。

被毛・毛色

被毛はコリーによく似ていて、上毛は部分的に直毛だったりカールがかかっており、首周りはフワフワとした毛に覆われています。

毛色は、ブルーマール、ブラック、レッドマール、レッドなどです。様々な毛色が合わさっている特徴を持ち、同じ毛色の組み合わせを持つオーストラリアンシェパードを見つけることは困難と言われています。

仲間の犬種

シェパード種の仲間として、「ジャーマンシェパード」「ホワイトシェパード」「アナトリアンシェパード」がいますよ。

ジャーマンシェパード

ジャーマンシェパード

「ドイツの牧羊犬」と言う意味を持つドイツ原産のシェパードです。

一般的には警察犬のイメージが強いですが、世界中の様々な場所で「世界最高の使役犬」として活躍していますよ。

ホワイトシェパード

ホワイトシェパード

ホワイトシェパードは、ジャーマンシェパードから産まれた白い毛を持つ犬のみを繁殖した犬種です。

アナトリアンシェパード

アナトリアンシェパード

アナトリアンシェパードはトルコ原産の護畜犬です。

長いふさふさのシッポと垂れ耳、太い足が特徴的です。

 

オーストラリアンシェパードの寿命や病気について

aオーストラリアンシェパード

寿命

平均寿命<

12~15年

オーストラリアンシェパードの平均寿命は12~15年です。中型犬の中でも平均的と言えます。食事や運動管理によってはもっと長く一緒に過ごすことができますよ。

病気

気をつけたい病気

てんかん
コリーアイ
白内障

オーストラリアンシェパードが気をつけたい病気としては、「てんかん」「コリーアイ」「白内障」などがあります。

てんかん

「てんかん」は脳機能に異常が見られる病気であり、原因ははっきりわかっていません。普通は短時間で回復しますが、長時間回復しなかったり、頻繁に起こる場合は病院で診てもらうようにしてください

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
てんかんは遺伝性疾患だと考えられています。初めての発作は生後6か月~3歳の間に見られることが多くあります。抗てんかん薬で症状を緩和する治療が行われます。

コリーアイ

遺伝性の眼疾患であり、ほとんどは無症状ですが、重症の場合は失明していることもあります。「物によくぶつかる」「反応が鈍い」といった様子が見られる場合は、一度病院で診察しましょう。

白内障

白くなって濁り、視力が低下する目の病気です。加齢が原因で発症することが一般的ですが、若いうちから発症する場合もあります。早期発見をすることで、進行を遅らせることができますので、こちらもコリーアイ同様に「物にぶつかることが多くなった」「壁沿いに歩くようになった」といった様子が見られる場合は疑ってみてください。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
コリーアイや白内障を発症して視力が落ちている場合は家の模様替えを控えるようにしましょう。また、机の角などぶつかったら危ない場所がある場合はガードを付けて二次的な怪我の防止をしましょう。

総合栄養食と一般食

ドッグフードをメインで与えたい場合は、「総合栄養食」と表示されているドッグフードを選びましょう。これは水と一緒に与えるだけで、健康が維持できるドッグフードのことです。選ぶ際は原材料を必ず確認しましょう。主原料が「肉類」であることが望ましいですよ。

手作り食をメインで与えたい場合は、「一般食」と表示されているドッグフードがおすすめです。いわば「おかず」のようなものであり、トッピングとして利用することで手軽に栄養を追加することができます。

食事量

ドッグフードの裏面に記載されている量をあげるようにします。ただ、体重との換算表は、愛犬が「理想体型」であることを前提としているので、太っている子や痩せている子は量の調整が必要となります。

ごはんを食べない・・・どうすればいい?

ご飯を食べない場合はいくつかの理由があり、主に「好みの味ではない・食べにくい」「体調不良や季節による食欲の低下」「食器や環境が気に入らない」「ストレスが溜まっている」「病気」などが挙げられます。

この場合は、以下の方法を取り入れてみてくださいね。

トッピングをしてみる

まずはドッグフードにササミなどをトッピングして与えてみて、食欲が改善されるかを確認してみてください。新鮮な生肉を原材料に利用しているドッグフードに切り替えるのも手ですよ。

フードを食べやすくする

食べづらさが原因の場合は、飼い主さんがひと手間加えてあげましょう。ドライフードであれば、ぬるま湯でふやかして香りを立たせるのも手です。ニオイで食欲を刺激することができます。
また、粒が大きいようであれば砕いてあげるのもいいでしょう。ウェットタイプとドライタイプを組み合わせれば嗜好性が高まり、また水分も一緒に摂取することができます。

食器や環境を変える

食べやすい食器に変更したり、食事する場所を変えてみるといいかもしれません。ストレスを抱えている場合もあるので、遊びや散歩の時間を増やして発散させるのもいいですね。

動物病院で診てもらう

食べない原因が病気の可能性もあります。食べたくても、食べられないのかもしれません。「好きなおやつも食べない」「ぐったりしている」「元気がない」といった様子が見られるようであれば、かかりつけの動物病院で診てもらいましょう。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
体が健康でも口の中が痛いという理由でご飯を食べないこともあります。口の中をチェックしてあげることも忘れないでくださいね。

 

オーストラリアンシェパードの散歩・運動やしつけについて

オーストラリアンシェパード

散歩・運動

オーストラリアンシェパードは使役犬としてだけでなく競技犬としても活躍する犬種なので、1日2回それぞれ60分程度を目安に散歩や運動を取り入れるようにしましょう。

駆け足や、フリスビー、ボール遊びなどを取り入れるのもおすすめです。ドッグランなどを利用してもいいですね。

運動量が少ないとストレスを溜めてしまいますので、しっかり取り入れるようにしましょう。

しつけ

リーダーは飼い主であることを理解させ、時には毅然とした態度で接することが大切です。

物分かりがよく訓練しやすい犬種ですが、一度甘やかすとどんなに指示してもいうことを聞かない、わがままな犬になってしまう恐れがあるからです。

ご褒美を与えながら

しつけを行う際は、褒める方法以外にご褒美を与えてみてもいいでしょう。おやつやおもちゃを与える他、一緒に遊ぶことでもご褒美になりますよ。1番喜ぶことを取り入れてみてくださいね。

 

オーストラリアンシェパードの生活環境やお手入れについて

オーストラリアンシェパード

揃えておくもの

準備するもの

飼育スペース・ケージ
食器類・床材
首輪やリード・おもちゃ
ドッグフードとおやつ
トイレ用品
ケア用品
動物病院

オーストラリアンシェパードとの生活をより快適なものにするために、「飼育スペース・ケージ」「食器類・床材」「首輪やリード・おもちゃ」「ドッグフードとおやつ」「トイレ用品」「ケア用品」「動物病院」などの生活用品や準備を揃えておきましょう。

飼育スペース・ケージ

快適に過ごせるスペースを確保します。サークルは十分な広さを確保できるもので、犬用のベッドやケージ・クレートを用意しましょう。クレートとは箱状の家のようなものであり、犬にとって寝床となったり安心できるものになります。移動するときにも使え、病院へ連れて行くときや災害による避難の際にも活躍します。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
普段からクレートに慣れておくことはとても大切です。動物病院に行く時にしか使用しない場合、クレート=動物病院という認識になってしまう可能性が高いです。普段からクレートを設置しておくことで「怖くないもの」と思わせてあげることが大切です。

食器類・床材

ご飯を食べる時に必要な食器を用意しましょう。水のみ用のボウルとフードのためのボウルを別々に準備してあげてください。食器類を選ぶ際は「耐久性はあるか」「滑りにくくないか」「大きさは適切か」といったことを目安に探してみてください。床材についてはすべりにくい材質のものを選び、思わぬ転倒を防ぐために用意しておくと良いでしょう。フローリングの床で滑って関節を痛めないよう、すべりづらいカーペットを敷くなどの対策をしてあげてくださいね。

首輪やリード・おもちゃ

散歩や運動をするときのために、首輪やリード・ハーネスを準備しましょう。遊ぶためのおもちゃや知育玩具なども用意しておくと、遊びを通して良好な関係性を築くことができますよ。

ドッグフードとおやつ

健康管理のため、年齢に適した高品質の犬用のドッグフードを用意しましょう。初めて犬を飼育する方は、水と餌だけで栄養が賄える「総合栄養食」と書かれたドッグフードを用意するといいですね。飼育に応じて適切な量を与えるようにしてください。絶対に必要というわけではないですが、おやつも同時に用意しておくといいですね。しつけトレーニングの際に「ご褒美」として利用できますよ。

トイレ用品

屋内で飼育する際は、排泄物を処理するための犬用のトイレトレーを用意します。また、トイレトレーニングのために新聞紙やトレーニングパッドも役立ちますので、一緒に揃えておくといいですね。

ケア用品

健康と衛生を保つために、犬用のシャンプーやブラシ、爪切り、歯磨きセットなどのケア用品を用意します。

動物病院

何かあった際や健康管理のために、かかりつけの動物病院も見つけておくと安心です。獣医師の診察や予防接種、必要な薬やサプリメントなどを考慮し予算を立てておくのもいいですね。

お手入れ

お手入れ項目

被毛ケア
シャンプー
耳掃除
歯磨き
爪切り

オーストラリアンシェパードとの生活をより良くするためには、日々のこまめなケアが欠かせません。「被毛ケア」「シャンプー」「耳掃除」「歯磨き」「爪切り」などを取り入れて清潔を保つようにしましょう。

被毛ケア

オーストラリアンシェパードの被毛はダブルコートなので定期的にブラッシングをしてあげることが重要です。
ブラッシングは、毎日、換毛期であれば1日2回を目安に行います。スリッカーブラシで余計なアンダーコートを取り除いた後にコームで仕上げます。

シャンプー

1~2ヶ月に1回を目安に行います。シャンプー前にブラッシングで余計な抜け毛を取り除いておくと、毛が絡みにくくなってシャンプーしやすくなりますよ。シャンプーが終わった後は流し残しのないように、丁寧にすすぐことも忘れないでくださいね。

耳掃除

耳は定期的にチェックしましょう。見える範囲でいいので耳専用のクリーナーを使用して掃除をしてあげてください。「耳垢が増えた」「悪臭がする」といった普段と違う様子の場合は病院で見てもらいましょう。

歯磨き

犬の歯の健康は全体的な健康にも関わるため、定期的な歯磨きが必要になります。犬用の歯ブラシで、歯垢・歯石を取り除いてあげてください。歯ブラシが苦手な方は、歯磨き用のおもちゃやパウダー状の食事に混ぜるケア用品も販売されていますので、ぜひ取り入れてみてくださいね。

爪切り

犬の爪は適度な長さに保つ必要があります。必要に応じて爪切りを使用し、適切な長さに切り揃えましょう。

愛玩動物看護師 渡邉鈴子さん
お手入れが難しい場合は動物病院やトリミングサロンで行ってもらうのも一つの方法です。誤ったお手入れをすると怪我につながることもあるため、難しい場合は無理をせずに頼ることも一つの方法です。

 

オーストラリアンシェパードの迎え入れについて

オーストラリアンシェパード

迎え入れにかかる費用

価格

20~50万円

オーストラリアンシェパードの迎え入れにかかる費用は、およそ20~50万円です。

ただ、遺伝子疾患の多い犬種なので、事前に遺伝子検査を済ましている場合はさらに高くなることもありますよ。

迎え入れ先

オーストラリアンシェパードを迎え入れる方法は、「ブリーダー」「里親制度」がメインになります。

ペットショップで取り扱われることはほとんどありませんので、出会う確率は低いでしょう。

それぞれの方法にメリット・注意点があるので、自分にあった方法で迎え入れるようにしてください。

 

まとめ

オーストラリアンシェパード

いかがでしたでしょうか?

この記事では、オーストラリアンシェパードの飼い方について紹介しました。

心優しく飼い主に忠実なオーストラリアンシェパードは賢い犬種なので、初めての方でもしつけしやすいでしょう。しつけのトレーニングがうまくいかない、難しいと感じた場合は、プロに相談してみてくださいね。

牧羊犬として活躍していたこともあり、十分な運動量を必要とする犬種です。そのため散歩の時間をしっかり確保できる方や、体力に自身がある方には向いているでしょう。

すでに飼育している、これから飼育を考えている皆様のお役に立てる情報があれば幸いです。

関連記事